“プロ人生”始まりの地で「連覇」狙う 杉浦悠太が逆転賞金王へラストスパート
<ダンロップフェニックス 事前情報◇13日◇フェニックスカントリークラブ (宮崎県)◇7042ヤード・パー71>
杉浦悠太が“始まりの地”に戻ってきた。昨年大会でアマチュア優勝を飾り、最終日に即プロ転向。プロゴルファー人生のスタート地点で狙うは、もちろん2年連続の表彰台だ。
「ずっとこの試合に早く帰ってきたいと思っていました。空港に着いたときに歓迎会を開いてもらったり、前夜祭ではディフェンディングチャンピオンとして登壇させてもらったり、去年の優勝を思い出させてくれるイベントがたくさんあって、本当に素晴らしい試合だなと思いました。またここに戻って来られて良かった」
今年はプロとしての出場となり、気持ちは「だいぶ違いますね」と大きな変化を感じている。アマチュア時代にも何度か推薦などでレギュラーツアーに出場していたが、「期間が空いての出場だったので、こういう場所に来ると緊張していました」。慣れない舞台での戦いに苦労していたという。グリーンを狙うときも「どうしても大きい番手のクラブで合わせがちだった」と、当時の未熟さを振り返った。
しかし、今年はプロとしてこれまで15試合に出場し、開幕戦から5試合連続でトップ10入り。国内メジャーの「日本プロ」でプロ初優勝を飾り、気持ちに余裕も出てきた。「今はシーズンを通して(試合を)積み重ねてきているので、緊張せずリラックスして練習ができています」。レギュラーツアーの雰囲気にも慣れて、生き生きと舞台に立てている。
また、練習ラウンドでは「飛距離が伸びました」と2打目の残り距離が「一番手」短くなったことを実感。さらに「アプローチの技が増えました。グリーン周りのロブショットの精度が去年よりもかなり上がったと思う」とショートゲームへの手応えをつかみ、「ショートサイドのピンも去年より狙えると思います」とリカバリー力にも自信を深めている。メンタルだけでなく、技術面でもレベルアップを遂げた。
今大会の目標はもちろん「連覇」だ。「今年は賞金王を目指してやってきて、ZOZOでもいい成績を出せました。いい状態で試合を迎えられるので、賞金王を目指して頑張りたい」。現在、賞金ランキングは7位で、トップの平田憲聖とは約4000万円の差がある。今大会の優勝賞金額は4000万円で、連覇を果たせば一気に差を縮められる。予選ラウンドの2日間は、その平田と同組で回ることになる。
ライバルともにプレーする36ホール。「それでプレーが変わることはないですけど、調子のいい選手と回れるので、いい流れでゴルフはできると思っています」と前向きに意気込む。「(コースの)イメージはすごくいいので、優勝だけを目指して、無謀なことはしないようにしながら、できる限り攻めたい」と気合いを込めた。
プロ1年目の23歳。開幕戦から目標に掲げてきた「賞金王」に向けて、ラストスパートに突入する。(文・高木彩音)
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