金谷拓実が米最終予選会を逃す 同組の石川遼には脱帽「優勝にふさわしい」
<三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日◇10日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
2日目から単独首位をキープしていた金谷拓実。迎えた最終日は1バーディ・3ボギーの「72」と崩れ、トータル7アンダー・10位タイで御殿場を後にした。
序盤は3番でバーディを奪ったが、以降は苦しい展開。「なかなかチャンスを作れなくて」とショットが精彩を欠き、3つのボギーを重ねた。優勝した同組の石川遼も後半で2ボギーを叩く展開となり、巻き返しは十分可能な状況ではあった。
しかし、「もう少しアグレッシブなプレーができれば良かったんですけど、きょうはできなかった」。2019年大会覇者は肩を落とした。大会最多となる4勝目を挙げた石川については、「素晴らしいプレー。本当に優勝にふさわしい内容だったと思います」と敬意を表した。
金谷は優勝だけでなく、米ツアー最終予選会「Qスクール」(12月12~15日)の出場資格も逃す結果となった。今大会終了時点の賞金ランキング1位にはその資格が付与されるが、ランキング2位の金谷は優勝することで1位の平田憲聖を逆転できる位置にいた。
すでに12月3~6日の日程で行われる2次予選にはエントリー済みで、大会2日目には「ダメだったら2次から受けるだけなので、あまり気にしていない」と話していたが、、海外志向が強い金谷にとって逃がした魚は大きい。米ツアー参戦を目指し、2次予選会からの挑戦となるが「目の前の一試合、一試合を一生懸命頑張ってやるだけです」と前を向いた。
ここからは賞金王争いも佳境を迎える。大会を終えてランキング1位の平田は1億793万6879円、金谷は1億124万7222円とその差は668万9657円。残り3試合は優勝賞金4000万円のビッグトーナメントのため、逆転も十分に可能だ。「あと3戦、しっかり自分らしいプレーをやり続けることが大事なので、とにかく頑張ります」。金谷らしい淡々としたコメントで終盤戦への意気込みを語った。
昨季、金谷は賞金ランキング3位に入り、今季はDPワールド(欧州)ツアーへの出場資格を得た。ただ、その優先順位はランキング1位に比べると低く、出場できたのは日本開催大会を含むわずか2試合。“賞金王”が持つ意味の大きさを、誰よりも感じているはずだ。
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