辻梨恵はマンデーから来季出場権“一撃達成”へ「優勝だけ目指して」
<伊藤園レディス 初日◇8日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6769ヤード・パー72>
今週4日に行われた主催者推薦選考会(マンデートーナメント)を突破して出場権を得た辻梨恵が、強い気持ちでこの終盤戦の試合に挑んでいる。初日は6バーディ・ノーボギーの「66」で回り、首位と2打差の3位タイと絶好の滑り出しを見せた。
その一日を振り返り、カギに挙げたのはショットだった。「パーオンが多く、外したところもすべてパーであがれたことが大きかった」。18ホール中15ホール(83.3%)でパーオン成功。この精度の高いショットがスコアメークを支えた。「風と打ち方がうまくマッチしてくれました」。さらに、バーディを奪ったパットがいずれも2.5メートル以内だったことも、その満足度を高める要因だ。
QTランク148位から始まった今シーズン。限られたチャンスのなかでポイントを積み重ね、第1回リランキングで47位、第2回で39位と徐々に優先出場順位を上げてきた。しかし、メルセデス・ランキングは95位で、50位以内が得られる来季シードまでは遠い位置。現時点での50位との差は319.32pt差で、仮に残り2試合を連続して単独2位に入っても300ptにしかならない。そのため、目指すは“一撃達成”のみだ。
「ラウンド中はあまり考えていないけど、マンデーを通った時から、優勝を狙うしかない(と分かっている)。チャンスをもらったので“優勝だけ目指して”という気持ちは心にあります」
優勝者にはその時点での残り試合の出場権に加え、翌年のフル出場権が与えられる(メジャー大会は3年シード)。果敢に頂点を目指す辻にとって、今回の好スタートは大きな手応えを感じる内容となった。ツアー初優勝が実現すれば、2017年以来のシード復帰にもつながる。
「やるしかないので、一打一打ベストを尽くせるように準備していきたい」。ラウンド中は“雑念”を捨て、目の前のプレーに集中できている。自らつかんだチャンスが、大きな実をつけることをイメージする。(文・間宮輝憲)
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