山下美夢有は3連覇ならず 米ツアー最終予選会へ「トップ通過を目指す」
<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 最終日◇24日◇宮崎カントリークラブ◇6497ヤード・パー72>
山下美夢有の今季最終戦はショットに悩まされた4日間だった。フェアウェイキープ率は60.7%(34/56)と苦戦。「あまりいい感じではなかったので、(スコアを)なかなか伸ばせなかったです」。3位から追い上げを狙った最終日は1バーディ・2ボギーの「73」。10月の「マスターズGCレディース」最終日以来、17ラウンドぶりのオーバーパーだった。
「今年は良かったり悪かったりと波があったなと感じています。来年こそはしっかり目標に向かって進み、達成したいと思います」
メルセデス・ランキングは2位。3季連続の年間女王には届かなかった。それでも、平均ストロークは69.1478と、自身が昨季マークした69.4322のツアー記録を更新。3年連続で「70」切りを達成した。さらに平均パット数(パーオンホール)、パーセーブ率なども1位。それでも、目標設定の高い実力者は「あまり自信になっていません」と笑顔はなかった。
7度の2位と勝てない時期が続き、10月の「富士通レディス」が今季初Vだった。誰もがうらやむ成績にも、本人は不満の残る一年となった。長いシーズンを終えて、その疲れを取るヒマもなく今月末に渡米。来季の米ツアー参戦を目指し、最終予選会に挑む。25位まで“合格”という昨年よりも狭き門となった難関突破に向けて、「通るように頑張りたい。ショットとかも全体的に見直して、いい状態で臨みたいです」と力を込めた。
世界ランキングは最終予選会に出場する選手では最上位の14位。マネジメント会社では“合格”を前提として、来季に向けた準備を進めている。ホテル暮らしを避けるため、フロリダかロサンゼルスに一軒家を借りて拠点を整備。さらに米国在住の日本人女性スタッフを複数雇って、常に“おふくろの味”の日本食を提供できるプランも検討している。
「トップ通過じゃないとなかなか試合にも出られないと思う。25位以内ではなく、そこを目指します」
今年の年頭に掲げた目標は海外メジャー制覇。「KPMG全米女子プロ」では奮闘したが、2位と頂点には届かなかった。「やっぱりメジャーで優勝することが一番の目標。そこに向かっていきたい」。来年は米ツアーメンバーとして、世界のてっぺんに立ってみせる。(文・臼杵孝志)
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