後輩VTuberとのトラブルで4年前から活動休止のVTuber夢月ロア、当時の担当弁護士が民事訴訟の提起を報告
2020年秋から実質的な活動休止状態になっているVTuber「夢月ロア」(登録者数33万人)が、2年10カ月ぶりにXを更新しました。
後輩VTuberとのトラブルをきっかけに実質的な活動休止中
「にじさんじ」(同160万人)に所属する夢月は「人間にイタズラをするために魔界からやってきた13歳の悪魔」という設定で、独特な「なまり」口調が特徴のキャラクター。ファンからの人気も高かったのですが、後輩VTuberとのトラブルをきっかけに2020年秋から実質的な活動休止状態になっています。
トラブルの発端は、夢月が当時の新人VTuberの「金魚坂めいろ」(同6.5万人)に対して「夢月ロア特有の『なまり』に似た口調を可能な限り訂正してほしい」といった主旨の要望をしたこと。しかし、金魚坂は自身のなまり口調について、いわゆる「パクり」ではなく「生まれつき」だと主張。運営やファンを巻き込んだ騒動になった末、にじさんじが「契約の禁止行為に該当する発言」があったとして2020年10月に金魚坂との契約解除を発表しました。
この一件によって、ネット上で「夢月が新人イジメをした」「嫌がらせで新人を辞めさせた」などといった誹謗中傷が流れたことで炎上騒動に発展しました。
その後夢月は1年以上にわたって沈黙していましたが、2021年12月に自身のXを更新。「去年デマを流された件についての報告があります。今そのデマを流した人物を突き止める裁判をインテグラル法律事務所の小沢一仁弁護士に依頼しています」「裁判が終わるまでもう少し時間がかかってしまうけど、待っていて欲しいです」とファンに報告しました。
この騒動をめぐってネット上で焦点となっていたのは、「架空のキャラクターであるVTuberへの名誉毀損は認められるのか?」ということでした。通例では、名誉権を持つのは生身の人間や実在の法人に限られるとみられているためです。
しかし、2022年3月に小沢弁護士は自身のXで「夢月ロアさんのアクセスプロバイダに対する発信者情報開示請求訴訟の判決があり、裁判所が名誉権侵害を認め、発信者情報の開示を命じる判決を言い渡したことを本人に代わりご報告します」と発表。さまざまな見方が生まれていましたが、判決によって「裁判所がVTuberへの名誉権侵害を認めた」ことが話題になっていました。
夢月が2年10カ月ぶりにSNS更新 担当弁護士の投稿をリポスト
小沢弁護士は11月6日、Xで
私が約4年前に受任したVTuberに対する中傷事件につきまして、情報の発信者であるVTuberに対し、令和6年11月6日付で東京地方裁判所に民事訴訟を提起しました
と投稿。続けて、「判決が下された場合など、何らかの結果が得られた際には、公表できる範囲内で結果についてご報告する予定です」と綴りました。
このポストでは具体的な名前が言及されていませんが、夢月はこれをリポストしています。
ファンからは「まだ頑張ってくれてる……と元気をもらいました。いつ戻って来てもいいようにこれからもずっと待っていますのでこれからもよろしくお願いいたします」「きちんと正当に争われ、判決が出されることを期待します」「ご報告ありがとうございます。良き結果になることを願っております」と喜びの声やエールが寄せられています。
私が約4年前に受任したVTuberに対する中傷事件につきまして、情報の発信者であるVTuberに対し、令和6年11月6日付で東京地方裁判所に民事訴訟を提起しました(郵送のため、事件の受付は明日以降になる見込みです)。以後係争中の事案になるため、詳細については控えますが(個別のご質…
— 弁護士 小沢一仁 (@ozawakazuhito) November 6, 2024
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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