星々と人との関わりの歴史!暦と月の関係を人間はどのように理解してきたのか?【図解プレミアム 宇宙の話】
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イチオシスト:イチオシ編集部 旬ニュース担当
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人のと星座の関わり
時計や暦がなく、日の出とともに起き、日の入りとともに休むという1日のサイクルで暮らしていた古の人々にとって、太陽や月は時の移ろいを教えてくれる大切な目安でした。たとえば太陽は、円形のまま変わらぬ姿で、毎日同じように、日の出で朝が訪れ、南中へと動き、やがて日の入りで夜が訪れます。太陽は毎日同じ動きをするため、太陽の位置で1日の時の経過を知ることができました。
対して月は、太陽、地球、月の位置関係によって太陽の光が当たって見える部分が変わるため、夜ごとにその位置や姿、形が変わります。だれがどこから見ても変化がはっきりしているので「三日月の日に……」「満月の夜に……」と、明確に共通の目安にすることができたのです。
この月の満ち欠けが約30日の周期でくり返されることから、月は暦としての役割を果たすようになりました。それが「太陰暦」です。太陰暦は、占星術が行われていた古代メソポタミアや古代中国などで生まれ、日本には四季にあった形に改変された太陰太陽暦として6世紀ごろに中国から伝わりました。
その暦をベースに日本の和暦がつくられ、何度か改変をしながら使われました。けれども、明治になると、明治政府は西洋の制度を導入して近代化を進めるなかで、明治5年から「太陽暦」が採用されることとなりました。こうして、月と暦はなんの関係もなくなってしまったのです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話』 著:渡部潤一
記事提供元:ラブすぽ
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