西村優菜が今季自己ベストの『65』で8位に急浮上 「やっとビッグスコアが出せた」
<TOTOジャパンクラシック 2日目◇1日◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
1つ出れば、2つ、3つと続けてバーディを重ねる。ルーキーイヤーの2020年から3シーズンで6勝を挙げたころの強い西村優菜が戻ってきた。インから出て、12番から2連続、16番からも2連続でスコアを伸ばし、ピン手前13メートルをねじ込んだ5番からは4連続バーディでリーダーボードを駆け上がった。8バーディの荒稼ぎで、ボギーは1個だけの「65」。主戦場を米ツアーに移して2年目の今季自己ベストに声も弾んだ。
「やっとビッグスコアが出せました。イージーな状況でもなかなか自分の打ちたい球が打てなかったけど、だいぶできるようになった。昨日に比べて大きな変化があったというわけではなく、うまくハマったのかなと思います」
今季は2月の「HSBC女子世界選手権」で3位に入るなど快調に滑り出した。5月の「ミズホ・アメリカズオープン」は2度目のトップ10入りとなる7位。だが、初の予選落ちを喫した6月の「KPMG全米女子プロ選手権」を境に成績は下降線をたどった。7月の「Danaオープン」からは6試合連続で予選落ち。9月に一時帰国して出場した今季2試合目の日本ツアー「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」も40位と奮わなかった。
「ずっと調子が悪かったので、コーチにマレーシアに来てもらいました。そこから結構、怖さが減って、少し思い切ってできるようになりました」
前週の「メイバンク選手権」が転機だった。コーチの中島敏雅プロに“SOS”を出して、マレーシアまで急きょ足を運んでもらった。今週も同門の吉本ひかるとともに指導を受け、背中を押してもらっている。大阪・堺市の自宅から中島プロが主宰する兵庫県内のアカデミーに通い始めたのは中学2年のとき。日本を離れた2023年以降は“卒業”した形だったが、「お願いしたら見てもらえるので」と絆は固い。
2日間のフェアウェイキープ率は1位の89.3%(25/28)。初日は66.7%だったパーオン率も、この日は88.9%(16/18)にアップした。トータル8アンダーで順位も47位から8位に浮上した。3日目は荒天の天気予報。「長い2日間になるかもしれないけど、しっかり集中したい」。現在のポイントランキグは69位で、同60位までが出場できる最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」はまだ圏外。「目標はまずそこですね」。久しぶりの師弟タッグで上昇気流を描きはじめた24歳は口調も滑らかになってきた。(文・臼杵孝志)
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