北米からの詐欺電話が増加 トビラシステムズが9月の実態調査を公表
警察が取り締まりを強化しても一向になくならない特殊詐欺やフィッシング詐欺。これらの対策サービスを提供するトビラシステムズ(名古屋市)は、2024年9月に自社の調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開した。調査期間は2024年9月1日〜9月30日。
それによると、まず詐欺電話に関してだが、前月に減少した国際電話番号が再び増加し60.6%(前月比18.4%増)となった。一方、前月に急増した固定電話番号の割合は6.1%(同28.9%減)となり、増加前の水準に戻った。特殊詐欺の犯行は、大量の電話番号を使い捨てながら行われる傾向がみられるという。携帯電話不正利用防止法の改正により2024年4月から契約時の本人確認義務の対象となった特定IP電話番号は減少傾向にあり、代わって国際電話番号が増加している。
その国際電話詐欺だが、9月の着信件数が多かった国番号は、米国やカナダなど北米からの「+1」がトップ。そのうち6割以上が「+1(844)」からの着信だった。以下、トルコ、イギリス、ルーマニア、オーストリアと続いた。
また、末尾が「0110」の国際電話番号を使って警察の電話になりすました「オレオレ詐欺」の事案が発生していているが、末尾が「0110」の電話番号は主に国内の警察署で多用され、各都道府県警察が注意を呼びかけている。トビラシステムズの調査によると、末尾「0110」で警察をかたる国際電話の着信が35倍に急増。日本では「警察=110」がなじみであるため、「0110」は注意が必要だ。
他方、9月に確認されたフィッシング詐欺のSMSの種別割合は、金融・決済サービスをかたる手口が最も多く53.6%。前月に減少した宅配事業者をかたる手口が再び増加し17.8%となっている。その他の事業者をかたる手口の割合は27.3%で、主に電力会社をかたるSMSが多発している。
記事提供元:オーヴォ(OvO)
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