「シバキあげるよ、の気持ち」 都玲華は後半に手袋変更&気合い注入で“合格圏内”キープ
<JLPGA最終プロテスト 2日目◇30日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6602ヤード・パー72>
4月のステップ・アップ・ツアー「大王海運レディス」でアマチュア優勝を果たした都玲華は「71」のラウンドでトータル3アンダーの4位タイ。初日の首位タイから順位は落としたものの、4度目の正直となる合格に向けて順調なプレーを続けている。
「内容は50点ぐらい、いや30点とか、40点だったんですけど、気持ちで持って行けたかなと思います」。朝の練習からアドレスに違和感があり、前半はショットが乱れた。そんななか、きっかけをつかんだのは後半の11番パー4。「ティショットを打ったあとに手袋を新しいものに変えたら、『おやおや』って感じで急にハマって良くなりました」。違和感の原因は手首の角度。手袋を変えたことによる微妙な感覚の変化がそれに気付かせてくれたという。
前半は3パットもあり、1バーディ・2ボギーでの折り返しとなったが、後半は12番で8メートルのバーディパットを沈めるなど、ボギーなしの2バーディ。「自分を奮い立たせるつもりで“シバキあげるよ”ぐらいの気持ちでやっていました(笑)。後半につかめたのは大きいなと思います」。スコアの上でも、明日以降のプレーに向けても、ラウンド中にアドレスの感覚を取り戻せたのは収穫だ。
これまでの最終プロテストを振り返ると、腰の疲労骨折を押して出場した初出場となった2021年の2日目を終えて73位というところで棄権。22年は18位、昨年は34位が2日目終了時点での位置だった。20位タイの合格ラインに対して余裕のある位置で折り返すのは初めて。「きょうは前半で1メートルを2回外しちゃって、きのうも短いパットを外していて、もったいないところがあったので、タラレバでいろいろ考えちゃうんですけど、2日間ともアンダーで回れたのは大きいですし、気持ち的にも少し楽かなと思います」。最後まで安心はできないが、貯金がつくれたことは間違いない。
会場には入れないが、今回は両親がサポートのために駆け付けており、年の離れた小学生の妹はお留守番。「祖母と一緒にいるんですけど、ときどき『寂しい』って泣いているみたいです」。来週は韓国ツアーのQTに参加するため、再会は少し先になるが、寂しい思いをさせたぶん、妹にはプロテスト合格といううれしい報告をしなくてはならない。
今季7勝の竹田麗央、通算5勝の川崎春花ら、6人でツアー20勝を挙げている「ダイヤモンド世代」(2003年生まれ)の一人。3年前の怪我もあり、遠回りにはなったが、来季は同じプロとして、ツアーの舞台で輝きを放ちたい。(文・田中宏治)
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