「きのうはずっと泣きました…」高3の松原柊亜&左奈々が一発合格へカムバック
<JLPGA最終プロテスト 2日目◇30日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6602ヤード・パー72>
初日に出遅れ、インスタートのいわゆる“裏街道”でプレーした2人の高校3年生が猛チャージを見せた。
序盤から一気にスコアを伸ばしたのは初日に「80」を叩いた松原柊亜(まつばら・しゅあ)だ。出だしの10番パー5で1.5メートルのバーディパットを沈めるなど、スタート7ホールで4バーディ。以降はすべてパーでまとめ、トータル4オーバーまでスコアを戻し、スタートの94位から40位タイまで順位を上げた。
「『80』なんて練習ラウンドでも打っていなかったので、きのうはずっと泣いてました。でも、一緒に来ている父やメッセージをくれた友達も『あと3日あるから大丈夫』と言ってくれて、切り替えることが出来ました」。8オーバーを一気に取り返すのではなく、3日間でコツコツ取り返そうと考えることで、少しだけ気持ちが楽になった。
この日、最大のピンチは初日にトリプルボギーを叩いた15番パー5。「初日は3打目が木に当たって、多分落ちてこなかったみたいでロストボールだったんですけど、きょうは2打目を木に思い切り当ててしまって…」。アゲンストの中、ピンまで250ヤードの3打目はグリーンを大きくショート。「苦手な距離なんですよ」という40ヤードのアプローチが残ったが、これを1.2メートルに寄せると、難しい下りのフックラインを決めてパーをセーブした。
「きょうはボギーがなかったので、ラウンド中に気落ちすることがなかったです。もう怖いものなしではあるんですけど、あすもなるべくボギーを打たないように、とりあえずグリーンセンターに乗せて、1つでも伸ばせるように頑張ります」。現時点で合格ラインとは2打差。十分に射程内だ。
一方、82位スタートの左奈々(ひだり・なな)は一気に合格圏内に飛び込んできた。こちらも4バーディ・ボギーなしの「68」で回り、トータル2オーバーの16位タイに浮上。「きょうはきのうに比べてショットが安定して、パターも入ってくれたので良かった」。13番パー4で10メートルのバーディパットを沈めて、いい流れを作った。
ただ、18歳が感じている重圧は相当なもの。好スコアにも表情を緩めることはなく「ずっと緊張してピリピリしていて、コースを離れてもあまりリラックスはできていません。まだまだ油断できない。あすからも気を引き締めて頑張ります」。大きく巻き返してきた2人の高校3年生。この勢いで残り2日となったプロテストを乗り越える。(文・田中宏治)
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