仕上がった1Wと姉妹で米ツアーに挑む想い、岩井ツインズがTOTOを絶好調で迎える
今週は国内で行われる唯一の米国女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」。昨今、海外で活躍する選手が増える一方で、先週優勝した岩井千怜も姉・明愛と共に米国女子ツアーへの挑戦を明言。先週、1、2フィニッシュだった岩井ツインズが、絶好調の状態で米国女子ツアー「TOTO」に挑む構図となる。
■燃える大会ほど、上位に来る岩井姉妹
今年QT受験を念頭に置く2人だが、先週の優勝会見で千怜は「一番は勝って、QT受けなくても行くのが一番の夢でもあり目標ですね。来週も優勝目指して頑張りたい」と力強い発言。これは明愛だけでなく、米国を見据える竹田麗央ら多くの選手が同じ想いだろう。姉妹は気持ちが高まるほど結果に繋がるタイプに見える。
地元大会に昂り、先週は最終日にはからずも“観客煽り”を別組で見せた。明愛は18番のセカンドで直ドラ成功に「会場を盛り上げたい」と両手を広げ“ドヤ顔”。別組の千怜もボールを拾い上げる時に観客を煽り「やってみたいなという願いがあったので、それを今日上がったらやりたいなとイメージしながら回ってました。(明愛も同様と聞き)え、本当ですか?そこまで一緒になるとは思ってなかった」と驚いていた。
昨年5月の「RKB×三井松島レディス」以来となる姉妹でのワンツーフィニッシュ。その時はプレーオフでやはり千怜が勝利した。千怜は「途中、明愛の名前が2位になってたので、そこでビックリして、同じ地元だから頑張ろうという気持ちが2人とも強いんだなと思って見てました」と振り返る。今週の「TOTO」も、米ツアーを見据える姉妹が燃えないはずはない。
■海外選手より明愛のカッコよさに憧れ!?
優勝会見で「来週(TOTOで)回ってみたい選手は?」と聞かれ「岩井明愛ですかね(笑)」と千怜。海外のトップ選手の名を期待した質問だったが「(明愛を)尊敬してますね、ゴルフは。ドライバーは飛ぶしスイングも綺麗だし私とは持ってる雰囲気が違うのでカッコいいなと思います」と、まさかの肩透かし回答。とはいえ「海外で戦っている選手がカッコいいなとは思います」とも。
そして、世界の選手たちと「戦いたい」というよりは「世界の人たちに(岩井千怜を)知ってもらいたいという思いの方が強いと思います」と話す。この“知ってもらいたい”、“観客を楽しませたい”との想いは、前述の“観客煽り”とも通底し、ド派手なマゼンタとターコイズブルーのヨネックス『EZONE GT TYPE S』の姉妹の使用するカラーモデルにも分かりやすく想いが形に現れている。
そのドライバーの出来についても「今週、飛距離が伸びてるように感じました」と千怜は言い、海外勢と戦って出場権を得る準備はできている。既報の通り、同じモデルの色違いを使う姉妹は、千怜が『レクシスカイザL』の先中調子を1°フックフェースにしてドローを打つスタイルだ。かたや、明愛は『レクシスカイザM』の中調子を3°ほどフックフェースにして同じくドローを放つ。
■TOTOとの相性は明愛の方が有利!?
これまで2度「TOTO」に出場した千怜だが、32位タイ(2022年5アンダー)➡34位タイ(2023年13アンダー)と近い順位なものの、攻め方を心得てきて見える。反対に、明愛は昨年のみの出場ながら、8位タイ(18アンダー)と持ち前の爆発力を見せている。
千怜自身が課題に挙げたのは「隙を見せないこと」。優勝した先週も「パー3で左ピンなのに左に外したり、相手に隙を与えてしまったなと思う。今日はアイアンの精度がもうちょっと必要だなと思いました。アウトなポジションに外しちゃったのが多くて(自己採点は)90点ぐらいです」と話した。
反対に、明愛はここ5試合で4度もトップ3に入る凄まじい安定感を見せている。パーオン率も現在2位で、先週を終えて平均バーディでもツアー1位に上がってきた。魅せるプレーで米国女子ツアーを目指す姉妹が、海外選手たちの前でどんなプレーを見せるのか。今週はより一層目が離せない。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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