パリオリンピック女子バスケ日本代表、高田真希選手出演! 現役アスリートでありながら社長を務める彼女の人生観とは!?【「ラブすぽ」トークショーレポート】
プロ野球のオフシーズンは現役選手を中心に、シーズン中はOBの方をメインにゲストをお招きして行っているリアルトークイベント「ラブすぽ」。今回のゲストは、岩手県出身、2013年の日本一メンバーで、現在東北楽天ゴールデンイーグルスのアンバサダーを務める銀次さん。「ラブすぽ」はこれまでに延べ100人以上のゲストにお越しいただきましたが、楽天OBのご出演はあまりなく、今回の「ラブすぽ」は約100人の参加者のうち8割が初参加という中でスタートしました。私はいつも受付を担当するのですが、銀次さんのファンの方も皆、礼儀正しい方ばかりでした。今回の「ラブすぽ」は珍しく金曜日の夜に開催。中にはこれまでなかなか来る機会がなかったという熱心な鳥取県からの参加者もいて、会場はスタートからヒートアップ!
司会はお馴染みのDJケチャップさん。今回は『ラブすぽ』初参加の方が多いということで冒頭から「日本一、口の悪い司会者です。初めての方、驚かないでください。」と笑いを誘っていました。
「ラブすぽ」恒例練り歩きに戸惑う銀次さんいつも通り、19時プレイボール! まずは盛大拍手の中、銀次さん登場。その後ステージ上では写真撮影タイムです。熱心なお客さんから終始シャッター音が途切れない状態が続きます。そして恒例の練り歩き。この練り歩きは「ラブスポ」の特徴の一つなのですが、「ラブすぽ」は基本申し込み先着順で前から座席が決まるのですが、前方の席も後ろの方の席も価格は同じなので、後ろの方の参加者でもかなり近い距離で写真撮影ができるようにとケチャップさん先導でゲストが参加者の近くを練り歩くというものです。
ゲストは最初驚いたり戸惑ったりするのですが、「ラブすぽ」初登場の銀次さんも、「えっ、これ何すか?」というリアクションでしたが「これ、恒例やねん、由伸(高橋由伸さん)も工藤(公康)さんにもやってもらってるんやで」とケチャップさんが言うと銀次さんも納得。今後、ゲストにどなたが来ても必ずやっていただく予定ですので、お申し込みが遅れてしまってもそこは平等に楽しんでくださいね。
銀次さんとケチャップさん、実はこれまで球場で会うと挨拶する程度の仲。ほとんど喋ったという経験はなかったのですが、ケチャップさんから見た銀次さんの印象は抜群に良かったということです。ケチャップさんがベイスターズスタジアムDJ時代、仲良かった選手が楽天に移籍。その後ケチャップさんがオリックスのDJを務めていた時の楽天戦で再会したときに、その選手に会いに行ったら横にいた銀次さんが大きな声で挨拶してくれたそうです。銀次さんは全く覚えていなかったようですが、その時にいい選手だなと思ったとのこと。挨拶は大事ですね。
銀次さんが現役引退後「アンバサダー」として球団に残っているのはケチャップさんいわく「間違いなくいい人柄だから」と。「いい奴じゃなかったら球団もわざわざポストを用意して残さない」と。これには銀次さんも恐縮していましたね。
「引退して一年経ってどうですか」という質問には、満面の笑みで「すごく楽しいです!」と即答する銀次さん。引退のきっかけになった「来季選手として契約を結ばない」と言われた席では、「まだやれます!」「他球団でプレーを続けるかもしれません」と答えたそうです。ただ、結局最後に選手を引退しても、アンバサダーとして楽天に残った一番の理由は「東北が好きだから」。決断までの間に東北の被災地を回った際に、たくさんの人に「東北に残って欲しい」という声が多く、最後は「東北を離れることは出来ない」と決めた銀次さん。
初めて聞きましたが、銀次さんは震災後、毎年オフシーズンに被災地に足を運び、宿泊したり食事したり現地の方と交流を続けてきたそうで、そんな方々から東北に残って欲しいと言われ決断したそうです。「指導者の話はなかったんですか?」との問いには、笑みを浮かべていた銀次さんですが、アンバサダーとして違う形で野球に携わることを選んだとのことです。野球以外の方々との出会いもあり、営業職の方と挨拶回りをしたり、アマチュア野球を見たりして、今はそれが楽しいそうです。
一軍デビューはプロ5年目。自分の中では「3年で結果が出なかったら」と決めて入ったプロの世界だったという銀次さん。これまでのキャリアを振り返ったときに、運も味方したという2つのターニングポイントの話を披露してくれました。1つ目は2011年の震災。2つ目は星野監督との出会い。東北出身者のプロ野球選手として、震災を経験して「自分自身変わらないといけない」「東北の皆さんをプロ野球選手として笑顔にしないといけない」と固く決心したそうです。そしてそのために「自分にできることは何か?」と考えたときに「一軍で活躍すること」だと。そこからはとてつもなく練習をしたそうです。まず一回全部やってみよう、自分自身がおかしくなるまでやってやろうと思ったと。まだ若手の一人だった銀次さんでしたが、やはり東北出身の選手として「俺がやらなきゃ」「自分がこのチームを引っ張らないと」という思いがあったそうです。
当時監督を務めていたのが星野さんであり、試合に使ってもらえたのもターニングポイントだったとのこと。2011年に楽天の監督に就任した星野さんは震災後、選手たちに「俺たちは試合で東北の皆さんに元気になってもらうことしかできないから、とにかくやろう」と。むしろ選手の大半が「こんな状況で試合なんて無理でしょう」という気持ちになっている中で星野さんのその言葉が非常に印象に残っていて、そこからチームが変わっていったそうです。そして2年後の楽天日本一。あの瞬間グラウンドにいることができて、とても幸せだったという銀次さん。何よりも被災地の方に笑顔を届けられたことが本当によかったと。
あの9回表、田中将大投手のリリーフ登板の際、星野監督は球審に近づいて「わかるだろ?」と暗に田中将大投手への交代を示唆したそうですが、球審は「監督、言ってください」とコールを促したそうです。そこで星野監督の「田中!」につながったという裏話は面白かったですね。
また、これも『ラブすぽ』恒例なのですが、現役時代の懐かしの打撃フォームの再現してもらいました。プロ野球選手としてそこまで身体が大きくなくガニ股という銀次さん、その自分の身体の特徴を生かした打撃フォームを習得されたそうで、何度も素振りを繰り返してくださいました。それに合わせて、皆さんのスマホのシャッターの連射音がもの凄かったです。
2ショット撮影会もマナーの良い皆さんのご協力で無事終了。その後、質問コーナーに移っていきます。
質問タイムで最初に手を挙げてくれたカップルは新婚さん。お二人で銀次さんファンとのことで、新婚旅行の行く先に銀次さんの生まれ故郷の岩手県普代村に行こうかと検討しているらしく、おすすめの場所はどこかという質問があったり、引退試合がなかった銀次さんに「もし引退試合をしていたら最後どんなことをしてみたかったか」などの質問が飛びだしました。女子野球選手の方が、ファーストを守る際にアドバイスをお願いしたり、対戦してすごかった投手、銀次さんの打撃の極意、楽天の投手と対戦するなら誰と対戦してみたいかなど、生の銀次さんを初めて目の当たりにした多くのお客さんから、たくさんの質問をいただきました。
その他、歴代の監督の話、影響を受けた二人の打撃コーチの話、超ベテランが休日に室内練習場で独り黙々と練習している姿をたまたま目撃したときの話。守備に定評があるあの選手は中継プレーの際に、目じゃなくて耳で判断する話など、はじめて聞くエピソードがてんこ盛りで会場は大興奮。会場の皆さんと会話をするように、わかりやすく話してくださる銀次さんのトークの上手さにも驚きました。
そして21時、熱気の内にトークショーはあっという間に終了。「本当に楽しかった」とお客さんだけでなく、銀次さんも繰り返し言ってくれていたのが印象的でした。今回初めて「ラブすぽ」トークショーに来てくださったお客さんが、「楽天以外の選手のときも来てみたい」と言ってくださり、とても嬉しかったですね。皆さん、ぜひ会場に来てこの熱気と興奮を体感してください。
ラブすぽ今後の開催予定です。
11月5日(火)中畑清(元プロ野球選手・監督)
詳細はラブすぽのSNSをチェックしてください
@love_spo1010
(しもむら やすし)
フリーアナウンサー
小学校3年生で野球をはじめ、高校時代は3年夏に主将として甲子園出場。地方局アナウンサーを経てその後はスポーツ業界に長年身を置きスポーツマーケティング会社やプロ野球球団のスタッフとして仕事に従事。3年前にフリーランスに転身し現在は主にMLBの実況などを担当。『『ラブすぽ』』スタッフ歴は約3年でアスリートの話に毎回刺激を受けながら肉体改造を誓うも日々増量中・・・
記事提供元:ラブすぽ
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