尾関彩美悠の14本を直撃! 「ウェッジのカーボンシャフトはタテ距離がブレないんです」
今季、平均ストローク11位(70.89)と安定したプレーを披露している尾関彩美悠。彼女のセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その詳細をレポートしたい。
尾関のドライバーを見ると、新モデルの『スリクソン ZXi TR』(9度)に、シャフトは『Miyazaki CODEX KORI 5S』を採用している。
『スリクソン ZXi TR』は重心距離がシリーズで一番短く、ヘッド体積が450㎝3のディープ形状。ドローヒッターの尾関が意図通りにフェースターンできるメリットがある。重心角が小さくオープンのフェース角のため、意図しない引っかけが出にくいのだろう。『Miyazaki CODEX KORI 5S』シャフトは、手元調子でつかまり過ぎない中断道で飛ばせるモデルだ。
3・5Wにも『スリクソン ZXi』ヘッドを早速投入している点を見ると、高いボール初速に惚れ込んでいる様子。特徴的に配置されたフェースの肉厚部分が、スムーズなたわみを促すことで高い飛距離性能を発揮してくれる。
尾関のセッティングで目に付くのが、アイアンとウェッジでカーボンシャフトの『リコイル ダート 90 F3』を採用している点だ。中調子に設定してあり、カーボンのしなりを生み出しながら先端を何層にも補助することで、方向性を安定させる高性能シャフトだ。
「前はアイアンでスチールシャフトを使っていたのですが、このカーボンシャフトは体に負担がありません。それに仕事をしてくれて楽に飛んでくれますね。体へのダメージがス少ないんです」
方向性と距離感を重視するウェッジでカーボンシャフトを採用する女子プロは珍しい。尾関は『リコイル ダート 90 F3』を採用する点のどこにメリットを感じているのだろうか?
「スチールの場合、けっこうグリーンを外すシーンがあったのですが、カーボンだとフルショットでもアプローチでも距離の誤差が少なかったんです。ちょっとミート率が悪くても安定した球がずっと打てます」
カーボンのしなり戻りにより多少のミスヒットでも方向性が安定するのだ。それは振り幅が短いアプローチでも効果を発揮するとは驚きだ。
今季は優勝こそがないが、安定したプレーを見せる尾関。信頼を寄せるギアを駆使して、22年以来となる2勝目を目指す。
【尾関彩美悠のクラブセッティング】
1W:ダンロップ スリクソン ZXi TR(9度/Miyazaki CODEX KORI 5S)
3・5W:ダンロップ スリクソン ZXi(15・18度/テンセイプロ ブルー 1K 60 S)
3・4・5・6U:ダンロップ スリクソン ZX Mk II(19・22・25・28度/TR HYBRID 75S)
6I~PW:ダンロップ スリクソン ZX5 Mk II(リコイル ダート 90 F3)
50・56度:クリーブランド RTX6 ZIPCORE(リコイル ダート 90 F3)
PT:スコッティキャメロン PHANTOM X T9
BALL:ダンロップ スリクソン Z-STAR XV
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