デスクワークによる腰痛を防ぐには?理学療法士が原因や対策を解説

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なかなか解消されない腰痛の原因は、毎日のデスクワークの可能性があります。腰の痛みやこわばりを解消するには、姿勢を改善したり隙間時間にできるストレッチを取り入れたりすることが大切です。 本記事では、デスクワークで腰が痛くなる原因と、すぐに実践できる対策をルネサンスの理学療法士が解説します。

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<教えてくれたヒト>


株式会社ルネサンス 理学療法士 藤本裕汰

理学療法士として病院に勤務した後、ルネサンスに転職。現在は訪問看護のリハビリテーションを担当している。 


デスクワークによる腰痛の原因とは

デスクワークによる腰痛の原因とは

デスクワークによる腰痛の原因とは

デスクワークをしている方が腰痛に悩まされる原因は、長時間同じ姿勢でいることや不適切な椅子への座り方、運動不足が考えられます。 まずは、日々のデスクワークによってなぜ腰痛が引き起こされるのか、その理由を詳しく見ていきましょう。


長時間の同じ姿勢による腰への負担増、血流の悪化

デスクワークでは、悪い姿勢で座り続けていると腰への負担がかかりやすくなります。 また、悪い姿勢でなくても同じ姿勢で長時間座り続けていると筋肉の血流が滞り、筋肉がこわばって痛みを引き起こします。


人は、椅子に座っているときでも無意識に腰まわりの筋肉を使っているため、特に長時間同じ姿勢を保っているデスクワークは、骨や筋肉が刺激を受けて、無駄なエネルギーを消費しやすい状態です。毎日デスクワークを続けると腰まわりの筋肉にも疲労が蓄積され、それを繰り返すうちに血流悪化やそれによる痛みを引き起こすようになります。


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不適切な姿勢や座り方

デスクワークをするときに次のような姿勢をしている場合は、腰まわりへの負担が大きく、腰痛を引き起こしやすい状態です。自身の普段の椅子の座り方を振り返り、下記のような姿勢になっていないかをチェックしてみましょう。


<デスクワーク時の注意したい座り方>


デスクワーク時の注意したい座り方

デスクワーク時の注意したい座り方

・椅子に浅く座っている
・猫背、前かがみ
・机と椅子の間が開きすぎている
・両足が床についていない


運動不足による筋力や柔軟性の低下

運動不足によって腰まわりの筋肉が衰えると、筋力や柔軟性が低下します。筋力が低下すると、背骨をまっすぐに支える力も落ちてしまい、背骨や腰椎にかかる負担も増し、その結果、腰や背中への痛みを引き起こしやすくなります。
また、筋肉が凝り固まった状態は、血流停滞の原因にもなり、腰痛の原因となることがあります。


デスクワークによる腰痛の対策


腰への負担が少ない座り方を意識する

腰への負担が少ない座り方を意識する

腰への負担が少ない座り方を意識する


デスクワーク時の姿勢を見直して、できるだけ腰への負担を抑えられる座り方を実践しましょう。座り方のポイントは、次の4つです。

デスクワークによる腰痛の原因を踏まえて、それを解消するための対策を見ていきましょう。ここでは、椅子に座る姿勢の直し方や日常的な対策をご紹介します。


・椅子に深く座り、骨盤を立てる

椅子に座るときは背もたれに背中が密着するように深く腰をかけて、あごを引いて背筋を伸ばした姿勢を意識します。 背中を預ける際は、骨盤と背骨が直角になる位置が良いとされているため参考にしてみてください。


・机と椅子の間を開きすぎない

デスクワーク時は、作業に集中すると猫背や前かがみになりがちです。このような姿勢を防ぐためにも、机と椅子の距離を開けすぎないようにしましょう。

ポイントは、パソコン作業などで両腕をデスクに置き続けても疲れにくい距離を保つことです。前かがみにならずに作業を続けられる距離を保ちましょう。


・両足を床につけて座る

腰への負担を減らすには、両方の足裏全体が床についた姿勢で座ることもポイントです。キャスター付きの椅子の足元にあるレッグフレームに足を置いて座っていたり、足を組んだりする姿勢も、腰痛の原因となります。 椅子の座面が高く足裏がつきにくいのであれば椅子自体を変えるか、フットレストや厚めのスリッパを活用して改善しましょう。フットレストの高さは、「股関節が90度曲がる角度以下」がおすすめです。


・キーボードやマウスを手元に引き寄せて使う

パソコン作業時は、キーボードアプリやマウスを手元に引き寄せて使うと、背筋を伸ばした姿勢を維持しやすくなります。使用する機器との距離も見直してみましょう。 なお、デスクの広さに余裕がない場合は、デスクを変えたり、後付けのキーボードスライダーを活用したりしてみてください。


デスクワークによる腰痛の原因を踏まえて、それを解消するための対策を見ていきましょう。ここでは、椅子に座る姿勢の直し方や日常的な対策をご紹介します。

長時間の同じ姿勢を避ける

長時間同じ姿勢でい続けることは、腰への負担も大きく血流悪化の原因となるため、デスクワークの際は一時間ごとに休憩する、適宜立ち上がるなどして同じ姿勢が続かないように工夫しましょう。 また、血流の促進には日々の入浴をシャワーだけで済まさずに湯船に入ったり、サウナを利用したりしてしっかりと汗をかくのも効果的です。

運動習慣を取り入れる

デスクワーク中心でなかなか運動する習慣のない方は、有酸素運動(ウォーキングやジョギング)に簡単な筋トレを組み合わせて、腰まわりの筋肉を鍛えるのがおすすめです。特に体幹やお尻を重点的に鍛えると、腰痛予防対策になります。


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デスクワークの合間にできる理学療法士おすすめのストレッチ

運動不足による腰まわりの筋力や柔軟性の低下を防ぐには、デスクワークの合間にできる簡単なストレッチを取り入れたり、運動習慣を見直したりすることがポイントです。 ここでは、すきま時間にできる理学療法士おすすめのストレッチを3種類ご紹介します。


胸のストレッチ(肩の凝りや痛みに)

胸のストレッチ(肩の凝りや痛みに)


胸のストレッチ(肩の凝りや痛みに)

胸のストレッチ(肩の凝りや痛みに)

椅子に座った状態で行います。両ひざに手を置いた姿勢から、胸を開くイメージで両腕を広げる動作を繰り返しましょう。 両腕を開く際は、胸を伸ばすことを意識します。腰が痛い場合は、椅子に深く座った状態で行うこともおすすめです。肩の凝りや痛みを感じた際に1時間に1回程度行うことで痛みの予防につながります。


腰のストレッチ(腰の凝りや痛みに)

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腰のストレッチ(腰の凝りや痛みに)

腰のストレッチ(腰の凝りや痛みに)

椅子に座った状態で行います。腰と背中を軽く反らして戻す動作を5~10回繰り返しましょう。腰を反らす際は、頭や上半身が天井から紐で引っ張られるようなイメージで行うことが大切です。腰周りの血流の改善を促します。


・注意したいポイント


注意したいポイント

注意したいポイント

写真のように、反らしすぎは腰に負担がかかるので、注意してください。

首のストレッチ(肩・首の凝りや痛みに)

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首のストレッチ(肩・首の凝りや痛みに)

首のストレッチ(肩・首の凝りや痛みに)


椅子に座った状態で行います。首の後ろの筋を伸ばすイメージであごを引いて、戻す動作を5~10回繰り返しましょう。あごを引く際は、二重顎にするようなイメージで首の後ろを伸ばすことがポイントです。肩や首周りの血流改善を促します。

ルネサンスのYouTubeチャンネルでは、腰痛対策に効果的なストレッチや筋トレを動画でわかりやすく解説しています。ぜひ併せてチェックしてみてください。


 腰痛予防・対策に!おすすめストレッチ・筋トレ

姿勢や運動習慣を見直してデスクワークによる腰痛を解消しましょう!

デスクワークによる腰痛は、椅子に座るときの姿勢や運動習慣を改善することで解消できる可能性があります。今回ご紹介した内容を参考に、座り方や作業環境、運動習慣などを見直してみましょう。ただし、痛みが激しい場合は無理をせずに、早めに病院へ行くことをおすすめします。



これを機に運動不足を解消したい方は、スポーツクラブやジムを利用して定期的に身体を動かすのもおすすめです。総合スポーツクラブのルネサンスには、初めての方でも無理なく続けられる運動施設やサポートが充実しています。まずはお近くのルネサンスの体験・見学から、お気軽にお問い合わせください。



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