前傾が浅くなりタテ振りになった渋野日向子 実はレイドオフのトップよりミスが減る
イチオシスト
今季も米女子ツアーでプレーする渋野日向子。ダイナミックなスイングが武器の彼女のスイングをプロコーチの南秀樹が分析。我々が参考にしたいポイントも教えてもらった。
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昨年2月のスイングと比べて、大きく変化しているのがアドレスです。以前はヒザを曲げて前傾も深めにとり、小さな構えをしています。レイドオフを意識し、クラブをイン(横)から入れるイメージを持つと、このように姿勢を低くした構えになりがちですが、クラブがインサイドから入り過ぎる弊害が出てしまいます。
一方で、現在のアドレスを見ると、スッと立っています。以前に比べて手元が高く、クラブも立っていてスイングプレーンもタテになっています。トップはコンパクトながら、ダウンスイングでクラブがインサイドから下り過ぎるミスが減っていると思います。プレーンが良くなっているのはフォローからも見てとれます。インパクト後の手の位置が、以前よりも体の近くにあり、クラブを左へ振り抜いています。インサイドからの軌道が強く、アウトに、手元が体から離れていた時よりも思ったところに打ち出しやすくなっているのではないでしょうか。
渋野選手をはじめ、小さなトップから飛距離を出すのは、ダウンスイングにおいて体でクラブを引っ張ってこられるプロの凄さですが、年齢を重ね「バックスイングで体が回らなくなった」という人をはじめ、飛距離アップを目指す人には参考になるポイントがあります。
体でクラブを引っ張り下ろす感覚は、手元を胸の高さにクラブを上げたところから“クラブを置き去り”にするように切り返す素振りをしてみてください。体の回転で全力で振ると、体で引っ張る感覚がつかみやすくなります。手元が低い位置にあるので、腕の力は使いにくい。速く振るには足を強く踏み込み、腰をグッと回さなければなりません。腕に頼ったスイングを改善できるわけです。
意識したいのは、難しい表現になりますが、インパクトまでは”腕を重たく使うこと”。少し大袈裟に“区中にクラブを置き去り”にしながら切り返して腰を回すことで、上半身と下半身の時間差が作れ、インパクトが分厚くなります。クラブを2本持って振ってみると、この“手元を置き去り”にする感覚がつかみやすくなります。動きの中で、お腹や太モモにいつも以上に力感を感じるようになれば、飛距離も変わってくると思います。
■渋野日向子
しぶの・ひなこ/1998年生まれ、岡山県出身。2019年海外メジャー「AIG女子オープン」(全英女子)で初出場初優勝。25年は米国女子ツアーの出場権をかけたQシリーズで24位に入り、出場権を確保。米ツアー2勝目を狙う。サントリー所属。
■解説:南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。
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<ゴルフ情報ALBA Net>
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