時速380kmを夢見た「くさび形」への確執20選:ポルシェやフェラーリも狂っていた、コンセプトカー黄金時代を振り返る
イチオシスト
かつて自動車業界を席巻した、鋭く尖った「ウェッジシェイプ(くさび形)」デザイン。ランチア・ストラトス ゼロやフェラーリ モデューロなど、70年代から80年代にかけて生み出された数々のコンセプトカーは、当時のデザイナーたちが夢見た「未来の姿」だった。ホンダの0シリーズ開発中止というニュースも飛び込んできたが、今こそ過去の名車を振り返りたい。英・BBCトップギアが選ぶ、最も偉大で最も鋭利な「くさび形コンセプトカー」20台を、当時の熱狂とともに紹介する。

メルセデス C111

60年代後半から70年代初頭にかけて作られた、一連の実験的なファンタジー/テクノロジーの結晶。ロータリーエンジンを搭載し、革新的な空力性能、ガルウィングドア、当時としては洗練されたマルチリンクサスペンションを備えていたが、コンセプトカーというよりエンジニアリングの試作機のように見えた。
フェラーリ ピニンファリーナ モデューロ

1970年のジュネーブ・モーターショーで発表された、角ばった完璧さを体現する一台。V12エンジンを搭載し、時速354km(220mph)に達する性能を持ちながら、野菜が切れそうなほど鋭いフロントエンドとガラス張りのキャノピーが特徴。
マセラティ ブーメラン

ジョルジェット・ジウジアーロの70年代初期の最高傑作の一つ。マセラティ ボーラをベースに、4.7リッターV8をミッドシップに搭載。この鋭い折り目と空力的な形状は、後のVW ゴルフMkIからロータス エスプリまで、彼の多くの作品に影響を与えた。
ビッザリーニ マンタ

1968年にジウジアーロがビッザリーニ P538Sを再設計。有名な「カムテール(切り落とされたようなリアエンド)」を持つウェッジシェイプ。今見ても非常に美しい。
マツダ RX500

1970年の東京モーターショーで公開。1.0リッター以下のロータリーエンジンで247馬力を発揮。日本人もイタリア人並みにウェッジシェイプを作れることを証明した。
アルファ ロメオ カラボ

ガンディーニの手による、68年型33ストラダーレベースの一台。カウンタック以前のウェッジシェイプとしては最も過激な例。
アストン マーティン ブルドッグ

ウィリアム・タウンズによる1979年のコンセプト。最高速度は時速381km(237mph)に達したと言われる。
アルファ ロメオ ナバホ

1976年のベルトーネによるコンセプト。33ストラダーレベース。カラボに似ているが、さらなるバットレス(控え壁)が追加されている。
コルベット XP-882

「エアロヴェット」とも呼ばれる実験的コンセプト。ミッドシップVette(コルベット)を現実にしようとしたが、ジョン・デロリアンによってキャンセルされた。
ホールデン ハリケーン

60年代後半のコンセプト。高圧縮V8、初期のGPS、CCTV、エアコンを備えていた。
ボクスホール SRV

1970年の「スタイリング・リサーチ・ビークル」。アクティブ・エアロを備えたル・マン風ロードカーで、珍しい4ドア仕様。
ランチア ベルトーネ ストラトス ゼロ

最も有名なウェッジシェイプの一つ。高さわずか84cmという膝を脅かす低さと、3.5mの短さ。ランチア・フルヴィアのV4エンジンを搭載した、究極のデザインアイコン。
BMW E25 ターボ

ポール・ブラックがデザイン。2002のシャシーをベースに、200馬力を発揮するミッドシップエンジンを搭載。BMW M1の祖父にあたる存在。
アウトビアンキ ランナバウト

ガンディーニがベルトーネのためにデザインし、69年のトリノショーで公開。後にフィアット X1/9として市販化された衝撃作。
ロータス エスプリ M70

イタルデザイン時代のジウジアーロの最高傑作の一つ。1972年のM70は、マセラティ・ブーメランの影響を強く受け、後のロータス・エスプリとなった。
フォード マヤ

1984年、ジウジアーロとフォードによる作品。試作車も作られたが、量産化には至らなかった。
シトロエン カリン

1980年のパリショーで発表。中央運転席というユニークな配置だが、くさび形ルーフは定着しなかった。
童夢 零 P2

日本の図面狂、林みのるが76年にデザインし、78年のジュネーブで公開。日産製2.8リッター直6搭載。市販版は1トンを切る軽量さだった。
ランボルギーニ アトン

80年代初頭のベルトーネによるコンセプト。派手なスタイルだったが、市販化は叶わず。
フォード GT90

1995年のデトロイトショーで公開。720馬力のクワッドターボV12を搭載した、三角形だらけのコンセプト。
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=海外の反応=
「僕の最初のラジコンカーが『童夢 零 P2』だったんだ。まさか実在する車がベースだったなんて知らなかったよ! 45年くらい前のことかな……今でもタイヤを回すとウィンカーが点滅したのを覚えてる。箱にはほとんど日本語が書いてあったけど、側面に大きく『We friends!』って書いてあったのをよく覚えてるよ」
「↑それは最高だね……(笑)」
「ああ、アストンマーティン『ブルドッグ』が自由落下中に時速381km(237mph)の終端速度に達するほど尖っている、という話は信じられるね。あと、未来的なレーシングコスチュームを着たセクシーな女性を(広告に)起用した全員にトリプルポイントを差し上げたいね」
「↑最近ブルドッグが完全にレストアされて、スコットランドの滑走路で『本当に時速200マイル(322km/h)を超えるのか?』という疑問を白黒はっきりさせるために爆走したのを知らないなら、このサイトの検索バーに『bulldog』って入力してみてくれ。絶対楽しめるはずだぞ」
「↑クールなビデオをありがとう。共有してくれて感謝するよ。そんな希少な機械だから、保険のためにプロのドライバーが必要なのは分かるけど…直線なら…間違いなく俺が志願するよ。君もそうだろう? サーキット走行となると…話は全く別だけどね(笑)」
「ブルドッグと比べたら、マルコス・マンティスやアーガイルGT(※それぞれイギリスの個性的なスポーツカー)でさえ、美しく調和が取れているように見えるよ(もしどんな車か覚えてなかったら、検索エンジンで調べてみてくれ)…」
「『好きじゃない人から馬を盗んだことは一度もない』なんて言葉があるけど……(※どういう脈絡かは不明だが、おそらくこの時代の車に対する「愛憎」を揶揄したジョーク)」
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