JLPGA選手とプロ予備軍が真剣勝負 テスト合格を目指す選手が感じた“意義”「ツアーで戦いたいから頑張れる」
イチオシスト
<マイナビチャレンジマッチ 最終日(一日競技)◇5日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄)◇6411ヤード・パー72>
今年で3回目を迎えた大会には、40人の選手が出場。その人数の内訳は、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の『レギュラツアー出場選手』、『ステップ・アップ・ツアー出場選手』、25歳以下のJLPGAプロテスト合格を目指す選手が戦う『マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー(以下ネクヒロ)』の昨季ランキング上位者、そして『予選会通過者』で、各カテゴリー10人ずつが同じフィールドで優勝を争った。
シーズン開幕前の華やかなイベントではあるが、プロテスト合格を目指す選手たちにとっては、JLPGAツアーで戦う選手のレベルを肌で感じる舞台にもなる。3アンダーで2位タイになった20歳の桑村美穂も、学びを得たひとりだ。
「プロ宣言するとJLPGAの試合には出られなくなるので、一緒にラウンドできるのはすごくいい経験です。プロテスト合格のために何が必要なのか、それを目の前で見られるのですごくいい試合です」
桑村は昨年ネクヒロで2勝を挙げ、ポイントランキング4位で今大会の出場権を得た。昨年のプロテストは最終まで進んだものの、合格まで3打及ばず涙をのんだ。だが176センチの長身を生かしたショットなど、大きな可能性を感じさせる選手だ。現在はアマチュア資格を放棄し、試合に出場しながらプロテスト合格を目指している。現在のJLPGAツアーは、規定によりアマチュア選手以外は、原則、正会員しかトーナメントに出場できないため、この大会に出ることは“いい経験”につながる、というわけだ。
この日はレギュラーツアー通算2勝の山内日菜子と、昨季のステップ・アップ・ツアー賞金ランク1位の大久保柚季とプレー。「2人ともすごく優しくしてくれて楽しかった」というラウンドだったが、同時にツアーで戦う選手のすごみも感じ取った。「ラフに入るとクセが強くて乗せることが不可能に近いコースで、山内プロの打ち方は参考になりました。無理せずにいくことが大事ですね」。ここで目にしたものは、そのまま自分のプレーの上積みになる。
2023年の「日本女子アマ」を制した20歳の飯島早織も、昨季のネクヒロ・ポイントランクで7位になったことで出場を決めた。「自分が目指している場所(JLPGA)でプレーしている選手と、(女子ツアー)開幕戦でやるコースを一緒に回れるのは勉強になります」という気持ちは、桑村と共通する部分といえる。
ツアー選手を前に、特に課題として痛感したのが「飛距離」と「ショートパットの精度」だったという。同組だったツアー通算1勝の天本ハルカがボギーなしの1アンダーだったのに対し、3パット2回を記録した飯島は、序盤4ホールで3つのボギーを喫した。最終スコアは1オーバーの13位タイまで戻したが、「天本さんは安定感あるゴルフでした。もったいないミスを減らせるよう精度を上げたい」という思いを強くした。
アマチュアだった2024年までに、飯島はレギュラーツアー14試合に出場しているが、その時と今では心持ちも異なるという。「アマチュアの時はすべてが経験で、学べるものは全部吸収していこうと考えていました。今は、焦りがでてきてるということではないけれど、テストに受からないとツアーには行けない、でも、そこで戦いたいからこそ頑張れることもある。モチベーションになることを肌で感じました」。
学びと同時に刺激になることも多かった。「来年は(レギュラーツアー)開幕戦に出るために、ここに足を運びたいですね」。レギュラーツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」の舞台にもなっているコースへ、ツアープロとして戻る決意もより強固になったようだ。
今年の大会を制したのは、レギュラーツアーでシード選手としてプレーする23歳の小林光希だった。そのラウンド中には、同伴競技者とプロテストに関する話題も挙がったという。「(当時を)思い出しました」。ここで初心を思い出すこともできたと話す。すでに合格した選手にとっても、これから合格を目指す選手にとっても、特別な気持ちになる大会となった。
桑村は今年の目標を、こう設定する。「昨年はマイナビさんのツアーで2勝したけど、今年はランキング1位を目指して3、4勝したい。そして一番の目標はプロテスト合格。そのためにネクヒロで試合経験を積んで課題を見つけ、合格したいです」。1年に1度しか行われないプロテストまで、しっかりと気持ちを保つことも合格への重要な要素。マイナビの冠がついたこの大会も、そのための大きな役割を果たしている。(文・間宮輝憲)
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