四十肩・五十肩の予防・改善ができるストレッチ体操3選【背骨コンディショニング】
イチオシスト
肩の痛みとともに、腕を上げたり後ろに回したりする動きが制限される、四十肩・五十肩。この年代に発症することが多いことからこう呼ばれていますが、医学的には「肩関節周囲炎」という名があります。仙骨のゆがみによる代償姿勢によって肩が内側に入り(内旋)、筋肉や腱が引っ張られて神経の伝導異常を起こしていることが原因です。伝導異常が続くと筋肉や腱が固くなり、関節の動きをスムーズにする滑液(かつえき)の出が悪くなって関節の骨がこすれ、炎症を起こして痛みとなります。
さらに、肩を通る神経は首から指先までつながっているため、途中にある肩関節の内旋が引き金となって肘や手首・指の関節にも影響が現れ、腱鞘炎(けんしょうえん)や肘関節の炎症が起こることもあります。また、指の関節が変形することもあります。
よく、四十肩・五十肩は、半年から1年ほどで自然に治るといわれますが、これは痛みを感じにくくなっただけで、筋肉や腱、神経の状態が改善・治癒したわけではありません。症状がなくなっても、筋肉や関節が固くなって可動域が狭せばまっていることや神経の伝導異常が多いため、肩ゆるめなどを積極的に行って可動域を広げましょう。

肩の関節や筋肉全体に働きかけ、固くなった肩の関節をゆるめます。上体の重みを使うことで、より効果的に肩関節に働きかけることができます。
肩入れ ストレッチ体操のやり方【1】四つ這いになって両足の指を立て、両手を前に伸ばして前を見ます。

【2】肘を伸ばしたまま、お尻をやや後方に引いて肩から沈めるように上体を伸ばします。

心臓より高い位置で小さい筋肉を動かして心拍数を速(すみ)やかに上昇させるため、ウォーミングアップにも最適です。「肩入れ」とセットで行うことで、より効果的に肩をゆるめることができます。
肩ゆるめ上下・まわす ストレッチ体操のやり方【1/肩ゆるめ】左手は脇の下から右肩をつかみ、右手を上にして左肩に乗せ、肘を上下に重ねるようにして手を組みます。

【2/肩ゆるめ 上下】両肘を合わせたまま、できるだけ肘を肩より高く上げ下の手で上の手を上げるように動かします。

【3/肩ゆるめ まわす】肩ゆるめ(上下)を終えたら、そのまま肘で円を描くように回します。右肘が上のときは反時計回りで左肘が上になっているときは時計回りで行います。

肩まわりの肩甲上腕関節や腱板、とくに棘下筋(きょくかきん)、小円筋の腱に働きかけ、内側に入り込んだ(内旋)肩を矯正します。
腕つかみ肩開き ストレッチ体操のやり方【1】イスに浅く腰かけ、肘を垂直に曲げ、手のひらを上に向けて前に出した腕を、腰の後ろから回したもう一方の手でつかみます。そのまま両肩を後ろに引いて、肩甲骨を寄せます。

【2】肘を曲げたまま腕を身体の横に開き(外旋)、さらに肩甲骨を寄せます。元に戻します。

手が届かない場合は、タオルを上腕にかけて行います。

肩甲骨は肩関節で鎖骨や上腕骨とつながり、内に寄せたり開いたり、上下に移動する自由な動きで上腕の大きな動きを助け、可動域を広げています。しかし、代償姿勢によって肩が内旋し背中が丸まって猫背になると、肩甲骨が開いたり、上がったままになってしまうことがあります。
さらに、肩甲骨がゆがみ始めると、肩甲骨についている僧帽筋や肩甲挙筋(けんこうきょきん)などの筋肉の動きも悪くなります。ひどくなると脊髄神経から指先にまでつながる尺骨神経や橈骨神経にも伝導異常を起こして、さまざまな症状を起こします。

橈骨神経
関連する器官・部位首、肩、腕、中指
考えられる主な症状肩こり、腱鞘炎、中指のしびれ
頚椎7・胸椎1〜3 主に関係する神経尺骨神経
関連する器官・部位首、肩、腕、小指・薬指
考えられる主な症状多汗症、小指・薬指のしびれ、鎖骨の痛み、自律神経失調症、呼吸障害、ぜん息
出典:『一生痛みのないカラダをつくる 背骨コンディショニング 仙骨のゆがみを整え、全身の不調を根本から改善する症状別プログラム』著/日野秀彦
記事提供元:ラブすぽ
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