バックパックも“着替える”時代へ。新感覚のモジュールギア「MOMAD 25」なら、もう山と街で使い分けなくていい!
アイキャッチ画像撮影:ポンチョ 街用、山用とバックパックを使い分けていませんか? 皆さんは、いくつのバックパックを使い分けていますか? 仕事用、街用、山用、旅行用、等々……。カラーやデザイン、荷物へのアクセスのよさ、荷物 […]
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イチオシスト
アイキャッチ画像撮影:ポンチョ
街用、山用とバックパックを使い分けていませんか?

皆さんは、いくつのバックパックを使い分けていますか?
仕事用、街用、山用、旅行用、等々……。カラーやデザイン、荷物へのアクセスのよさ、荷物の重さに対応した背負い心地、荷物の量に応じた拡張性等々、それぞれのバックパックが持つ機能や特長を、シーンごとに使い分けているでしょう。
アウトドア道具求道家の私はどうなのだろう?と、改めて確認してみると……なんと、7つのバックパックを日常、そして登山、自転車等のアウトドアアクティビティに応じて使い分け、たまにしか背負わないものも含めると、15個ものバックパックを持っていました。
正直、まったくもって無駄の多い選択です。登山を含めたアウトドアアクティビティを楽しみ、その中でいかにシンプルに、無駄をなくすかを模索しているのですから、せめて日常的に使うバックパックは、もっと厳選しなければ!と思います。
シンプルに暮らし、旅をするということ

今回、シンプルな装備を考えた時、カナダ発のフォールディングカヤックメーカー<フェザークラフト>の創業者ダグラス・シンプソン氏を思い出しました。20年以上前、氏が来日してインタビューした際に、カナダから日本までショルダーハーネス付きの小さな防水バッグひとつを背負ってやってきていたからです。
日本滞在中のカヤックイベントやツアーもそれひとつで行き、日常も非日常も、街でも海というアウトドアフィールドでも、氏にとって必要なモノは、小さな防水バッグひとつに収まるもので事足りる。そんなスタイルから、自然とともに生きている人の本質を知りました。
昨今、登山スタイルとして流行し、ある程度定着したウルトラライト=U.L.ハイキングも、ただ軽い装備で山を歩くことを目指しているのではありません。その根本には「シンプルに生き、少ない道具でも自然のなかで過ごせる知恵を取り戻す」という哲学が流れています。
私はU.L.ハイカーではありませんが、生き方も旅もできるだけシンプルなハイカーでありたいとは思っています。
現代の放浪者という、シンプルハイカーを目指す人のバックパック「モマド」

私に、今一度シンプルさを思い起こさせてくれたのは、今回レビューするバックパック「Momad(モマド)」です。
Elephatと書いてエレファットと読む、2019年に創業した香港発バックパックブランドの代表モデル。Modern Nomad Collectionのバックパックなので、そのModern Nomad(現代の放浪者)を略して、名付けられたもの。
エレファット創業者のモモ・ガン氏は、「Everyday Bag」を創製することを目指しているそう。モマドは、それを具現化。「都市で働いている時でも、野生を探索している時でも、山でキャンプしている時でも、必要なものをすべてを詰め込むことができる」パックだそう。
つまり、モマドはそれひとつで、街も山も快適な時間を過ごせるという、シンプルハイカーをサポートするモノなんです。

しかし、街用のいわゆるデイパックの多くは、山用のデイパックと比較すると、機能的にはかなりシンプルです。いい意味でクラシック。だから荷物が重いと、肩や背中に疲労が溜まりがちです。
とはいえ、昨今はU.L.パックも、素材こそ軽量・高強度な最新素材を採用していますが、そのつくりや機能は街用デイパックと大きな違いのないシンプルなものが多くあります。

エレファットのモマドも容量25~33Lで開口部はロールトップ式、ウエストベルトはなく、大きめのフロントメッシュポケットを装備、重量は830g。U.L.パック的なスペックと仕様なので、それを街用として使えるように便利機能をプラスしたものなのかなぁと安易な想像をしていました。
ですが、実際には、必要十分な機能を装備。シンプルさと機能性を上手く融合させ、単なる“街山兼用”ではなく、山でしっかり背負っても快適なパックを、容量可変で街仕様にもできる、というものでした。
その背負い心地のよさを下支えしているのが、モジュール設計による「交換可能なショルダーハーネス」と「追加できるウエストベルト」です。
“背負うためのシステムを交換”できる、モマドのモジュール設計

さて、「モジュール設計」とは、どんな機能なのでしょう?
バックパックにおいては、パック本体から取り外し・取り付けが可能な独立したパーツ(=モジュール)を組み合わせることで、用途やシーンに合わせて機能や容量を自由に変更・拡張できる設計思想のことをいいます。
ショルダーハーネスやウエストベルトにプラスできるカメラポーチやドリンクポーチ、フロントバッグやチェストバッグが、いわゆるモジュールです。
ですが、昨今のモジュール設計は、アクティビティやシーンに応じて着脱・交換できるショルダーハーネスやウエストベルトを装備、または用意されたモノに進化しています。
小物による容量追加目的ではなく、容量や重さに対応して、背負うためのシステムを交換できるのです。

モマドの場合は、まずショルダーハーネスが交換可能です。そして、ウエストベルトを追加することができます。
画像左が標準装備されている“SODA LITE”という軽量・1cm厚・細めのショルダーハーネス。右は、交換して重い荷物に対応する軽量・2cm厚・幅広めの“SODA TUFF”です。
エレファットの輸入元であり山のセレクトショップの「sokit」店主・長島 知樹さんに聞くと、「総重量8kgくらいまでなら、標準装備のSODA LITEで快適」とのこと。
ということは、それ以上の重さには、SODA TUFFがいいということ。ならばと、容量が最大33Lあるので、夏山のU.L.装備ならテント泊も可能なのか!?と、確かめてみることにしました。
果たして、背負い心地はどうか?総重量約10kgの装備で登山へ
テストしたのは12月中旬。テント泊できる山の多くは雪山なので、今回はイスとテーブルを装備して、テント泊同等の重量約10kgで伊豆半島・天城山付近でチェアリングをしてきました。

重量はテント想定のチェア、寝袋&マット想定のテーブルともに0.9kg。カメラと三脚は1.8kg、山コーヒードリップセット0.8kg。それらで食料と着替え分として、防寒着上下、ストーブ&クッカー、エマージェンシーアイテム&ファーストエイドキット、水2リットル、サーモボトルにお湯0.5リットル、ミニテーブル、レトルトカレー&フリーズドライごはん、エマージェンシーシート、貴重品を装備しました。
モマドの容量は最大33Lということですが、これだけの装備を収納しても、まだ少し余裕があります。テント泊装備もU.L.アイテムであれば問題ありません。
ちなみにチェアは、マットを想定してパック下部のストラップで括り付けました。またテーブルはパック内、三脚はフロントポケットに収納して、バランスを確認しました。
今回は約7.5kmを、以下4タイプのハーネス仕様でテストしました。
- 標準装備のショルダーハーネスSODA LITE
- SODA LITE+ウエストベルト
- 重い荷物対応のSODA TUFF
- SODA TUFF+ウエストベルト
①標準装備のショルダーハーネス“SODA LITE”のみの場合

sokit長島さんの言葉通り、確かに重量10kgでは、SODA LITEのクッションの薄さと細さでは、胸脇にやや食い込む感じがあります。また時間が進むと、肩への荷重も気になります。ツラくはないけれども、もうちょっと快適さが欲しいなぁという印象です。
②SODA LITE+別売りウエストベルトの場合

そこで、②別売のウエストベルトのHIBRACE Waist Beltを装着してみました。
これ、非常にいいです。
肩への荷重が、しっかりと分散されました。このウエストベルトは、背負うという機能のサポート性が、かなり高いです。装備されるポケットに、スマホがラクに入るマチがあればもっとよいのですが、そこには行動食入れとします。

ウエストベルトの着脱も簡単です。パック背面下部の面テープをはがして挟み込み、ウエストベルト側に装備されているG型のフックをパック側のループに通して、ストラップを引き付けるだけです。
着脱は簡単なのに、しっかりと固定され、着脱タイプとは思えない安定感があります。こういうところのつくりこみを見て、体感すると、「エレファット、かなりよく考えてモノづくりをしているブランドなんだな!」と思えます。
③重い荷物でも軽快に歩ける、別売ショルダーハーネス“SODA TUFF”の場合

期待値がグッと上がったところで、次は③SODA TUFF装着です。画像左は標準装備のSODA LITEです。
見てわかる通り、胸周辺の幅と形状が異なります。体感はさらに違います。細みのSODA LITEは、重さに引っ張られてショルダーハーネスの外側に荷重が掛かり胸脇に食い込む感じがあります。
一方のSODA TUFFは、胸周辺の幅が広がったことで荷重が分散。その厚さも機能して、ショルダーハーネス全体に均一に荷重が分散されます。

SODA LITE、SODA TUFFのどちらとも、パックの最上部ではなく、肩甲骨の中ほどから背中~肩~胸を包むようにデザインされたショルダーハーネスのため、それらの部位に荷重を分散できるようになっています。
SODA TUFFに交換すると、ハーネスの幅が広がったことで荷重分散を強化。肩よりも背中と胸側で挟み込む力が強くなり、荷物が重くても背負い心地の快適さがアップするんです。
④SODA TUFF+別売りウエストベルトの場合
④SODA TUFF+ウエストベルトも試してみましたが、重量10kgでは、少しバランスが悪いように感じられました。②標準装備のSODA LITE+ウエストベルトの方が、荷重分散がうまくいっているようです。
こんな使い分けがおすすめ!

- 8kg以下のデイハイク装備の場合は、①標準装備のショルダーハーネスSODA LITE
- 10kg前後のU.L.テント泊縦走の場合は、②SODA LITE+ウエストベルト
- 8kg以上の軽快さを求めたり、ファストハイクをしたいなら、③SODA TUFF
という使い分けが、いいように思います。
ちなみに、ウエストベルトを装着しても、固定が強くて足上げがスムーズにいかないということもありません。岩場のようなバランスを必要とする場所の多い山ではウエストベルトを装備した②が、安定感があります。
背面長調節も少し可能ですが……。

ショルダーハーネスの固定も、ウエストベルト同様に面テープとGフックで行います。背面に差し込む板状のパーツは、背面長調節もできる仕様になっています。その長さは42cm~48cmと、調節幅は短めです。
ウエストベルトを装着した場合、身長175cm、背面長48cmの私はジャストでした。
しかしウエストベルトを装着しない場合が標準仕様なので、この背面長調節の短い幅でも、さまざまな人の体格にフィットできるということなのだと思います。
背面パネルフレームが一体感を生む。どのパックとも違う、モマドだけの背負い心地

今回、歩いていて感じたのは、モマドのしなやかでソフトなフィット性です。
いわゆるデイパックは、クッションの柔らかさはあるけれど、身体とパック別々でフィット感は低めです。
U.L.パックは、フレームレスが主で、上半身に密着させようとギュッとした感じ。
高機能パックは、身体をパックに合わせるカチッと感強め。
こうした違いは、モマドに配された背面パネルフレームの、絶妙な硬さと柔らかさに依るものだと思われます。
というのも、モマドを空荷で上部から押すと柔らかいのですが、荷物を入れて押すとバネのような弾力が出てきます。背面パネルフレームが、パックと背中にチュラルな一体感を生んでくれるんです。
こういう背負い心地のバックパックは、他ではあまり体感したことがありません。是非、店頭で荷物を入れた状態で背負ってみてほしいです。
モマドならではの装備も。シーンを飛び越える「隙なし」の収納設計

ロールトップ式の開口部は、なんとジッパー付きです。背負い心地のバランスは崩れるかもしれませんが、お土産等で荷物が増えてしまった場合は、ロールをせずに、吹き流しめいっぱいまで、荷物を入れることができます。

モマドを街で使っても、山で背負っても、使い勝手のよさが最上だと思わせる装備が、フロントパネルローディングです。デイパック同様に、ジッパーの開閉でパック内に収納した荷物にアクセスできるんです。
また、フロントパネル外側にメッシュポケット、その下にオーガナイザー的なジッパー付きポケットも装備。パック内にはPC収納用のスリーブも備わり、山ではそのスリーブに容量2ℓ程度くらいのソフトボトルを収納できます。
街も山もシンプルに行きたいなら、コレ!

情報もモノも溢れている時代、できるだけシンプルに生きたいという人、案外多くいるようです。
というのも、私が山案内しているツアーイベントの参加者さんから、「山だけではなく、街でも使えるオススメのバックパックはありませんか?」と質問をされるからです。
これまではパーゴワークスの「バディ22」と回答していたのですが、これからはこのエレファットの「モマド25」も候補に挙げようと思います。その背負い心地のよさに加えて、デイハイクの一歩先、山小屋泊をすることになっても、ショルダーハーネスを交換、またはウエストベルトを追加することで、そのままモマドを背負って行けるということは、なによりもアドバンテージになるでしょう。
それでは皆さん、よい山旅を!
エレファット/モマド25








- 容量:25L – 33L
- 重量:830g / 本体:750g + SODA LITE Shoulder Strap (UL):80g
- 大きさ:H50~H75 x W28 x D17 cm
- 素材:本体:リサイクルポリエステル / ボトム:コーデュラナイロン
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