フットサル女子日本代表・松本直美が初のデジタル写真集を発売!「フットサルをより多くの人に知ってもらいたい思いから挑戦しました」
イチオシスト

12月7日に閉幕した史上初開催の「FIFAフットサル女子ワールドカップ フィリピン2025」。その日本代表メンバーのひとり、松本直美が初のデジタル『Sweetest Swift フットサル界の天使すぎるスピードスター』をリリースした。
屋上でリフティングしたりお散歩したり、お家でまったりしたりベッドでゴロゴロしたり。普段、ピッチ上で見せることのない彼女の表情がたっぷりと収録されている。
大会直前に行ったインタビューでは、写真集の撮影裏話のほか、フットサル選手になった経緯や私生活について等を語ってもらった。
* * *
――初めてのデジタル写真集が発売です。撮影はいかがでしたか?
松本 最初はすごく緊張していたんですけど、スタッフの皆さんがいい雰囲気を作ってくださったおかげで本当に楽しく撮影できました。普段、自分では着ないような衣装も着させていただいて。
――どの衣装が普段の自分と違いますか?
松本 背中がぱっくり開いている黒のワンピースはなかなか着る機会もないので、すごく新鮮でした。オレンジとブルーの色が入ったワンピースもあまり着ない感じですし、デザイン的にも好みでした。オレンジ色、すごく好きなんですよ。
――どちらもちょっと大人な雰囲気で、普段のユニフォーム姿とのギャップがすごいです! 撮影で印象に残っていることはありますか?
松本 パジャマのシーンは印象に残っています。最初のシーンだったので緊張していたのと、表情や見せ方をどうしたらいいのか最初はつかめなくて難しかったです。
――黄色のパジャマにカルバンクラインで日常感のあるシーン。普段、寝るときはパジャマ派ですか?
松本 撮影で着させていただいたようなセットアップのパジャマとかを着ています。Tシャツにスウェットみたいな日もありますし。
――髪型も普段と違う感じもあるというか、金髪可愛いですね! 試合に合わせて髪色を変えることもあるんですか?
松本 いや、月に1回は美容院に行っているので、そのときの気分に合わせて髪色を変えています。最近は、いい感じの色にするためにハイトーンを育てているので、明るい髪色になっちゃって。
――試合中でもすぐわかるというか、ピッチで目立っていいですね。
松本 そうでもないんですよ。体育館の床って茶色いじゃないですか。配信のカメラで見ると、床と頭の色が同化してしまって。「松本さんの頭が見えない」みたいなコメントをいただいたこともありました(笑)。

――今回、フットサル選手である松本さんがデジタル写真集に挑戦してくれたのはどうしてですか?
松本 写真集をきっかけに、自分自身のことやフットサルという競技をより多くの人に知ってもらいたいという思いから挑戦しました。ワールドカップという大きな大会後に発売させていただくので、ここで結果を出せばより注目してもらえるタイミングになるかなと思ったんです。
――では、フットサルを始めたきっかけを伺いたいのですが、最初の入口はサッカーだったそうですね。
松本 6歳上の兄がサッカーをプレーする姿を見て、楽しそうだなと思って自分も始めたんです。5歳から高校3年生まで、15年間くらいやっていました。中学からはジェフユナイテッド千葉の女子チームに入り、高校3年生のときに引退して。
――学校の部活ではなく、最初からユースの女子チームに?
松本 部活でサッカーをしようとは考えていなかったですね。小学生の頃から「なでしこジャパンに入りたい」という夢を抱いていたので、まずはJリーグの下部組織で頑張ろうと思ったんです。何個かセレクションを受けて、ジェフに決めました。
――また競技の世界に戻ったということは、サッカーが嫌になって引退したわけではなかったんですか?
松本 そうですね。チームの練習や試合に参加していくうちに、サッカーを始めた頃の"楽しい"という感情が少しずつ薄れてしまったのも正直あって。高校生最後の大会をモチベーションに頑張って、当時は悔いもなくやり切った思いでした。
――その後、料理人だったお父様の影響で調理師免許を取り、ホテルに就職。フットサルを始めたのはその頃だったそうですね。
松本 たまたま知り合いがフットサルチームの監督をしていたので、ちょこちょこ遊びに行くようになって。「やっぱり自分はボールを蹴るのが楽しいんだな」と気づいたんです。今しかできないことだと思ったので、ホテルを辞めてフットサルに専念できる環境を作ろうと決意しました。
――サッカーからフットサルは競技的にすぐに慣れるものなんですか?
松本 いや、ルールや動きがかなり違うので、フットサルの戦術理解の部分でもすごく苦戦しました。それに、2年くらいボールを蹴っていなかったので、頭では動けても体が全然追いつかない。「こんなに動けなかったっけ!?」ってくらいできないのが悲しくて、慣れるまでに結構な時間がかかりました。
――そこから、日本代表を意識するようになった理由は?
松本 フットサルを始めたての頃は都リーグのチームでプレーしていたんですけど、だんだん競技に慣れてきて。中高生時代に高いレベルでのサッカーを経験したこともあって、もっと上のレベルでチャレンジをしたいという気持ちが芽生えてきたんです。そこからレベルを2つ上げて、日本女子フットサルリーグ(WFリーグ)というトップリーグのチーム「さいたまSAICOLO」に移籍しました。代表経験のある選手も数人いたので、一緒にプレーするうちに日本代表を意識するようになりました。

――現在、日中はジムでトレーナーとして働き、仕事後に練習をされているんですか?
松本 そうですね。夜の8時半から11時頃まで練習しています。
――ジムのほか、ご自身のアパレルブランド「unite(ユニテ)」や芸能活動もあるので休む暇もないですよね。オフの日ってありますか?
松本 月に1、2回くらいはあります。オフの日は、カフェに行ったりサウナに行ったり、ちょっとリラックスできるような場所に出かけることが多いです。休日は、心も体もしっかり休むようにしています。
――ワールドカップ後はWFリーグのファイナルシーズンもありますが、今後の目標は?
松本 フットサルというスポーツをより多くの人に届けていきたいです。子供たちが将来フットサル選手を目指したいと憧れるような存在になれるように、これからも貢献していきたいと思っています!
――競技以外で挑戦したいことはありますか?
松本 物を作るのが好きで、たまにスポーツアップサイクルの活動をやっているんです。今はパンクして使えなくなったフットサルボールやサッカーボールでプランターを作るワークショップを開催しているんですけど、活動の一環として、ユニフォームを普段着として活用できるようなリメイクもしていきたくて。チームを組んで計画しているので、来年はちょっとずつ形にできるかなと思います。
●松本直美 Naomi MATSUMOTO
1997年10月22日生まれ 東京都出身
身長159㎝
○5歳でサッカーを始め、ジェフユナイテッド千葉U-18でプレー後に一度競技を離れる。調理学校とホテル勤務を経て、遊びで参加したフットサルで競技への思いが再燃。埼玉の「十条FC」を経て、当時日本女子フットサルリーグ(WFリーグ)の「さいたまSAICOLO」に加入し、2021年に現所属「バルドラール浦安ラス・ボニータス」へ移籍。同年6月に日本代表デビュー。2025年「SAT Women's Futsal Championship」で優勝&MVPを獲得。2025年11月、史上初開催の「FIFAフットサル女子ワールドカップ フィリピン2025」日本代表メンバーにも選ばれた。
公式Instagram【@naomi14fb】
取材・文/釣本知子 撮影/野口花梨
記事提供元:週プレNEWS
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
