今週のヘラブナ推薦釣り場【埼玉県・大落古利根川】

冬将軍の到来とともに面白くなるのが埼玉県南埼玉郡宮代町～春日部市を流れる大落古利根川の姫宮地区。減水とともに深場を求めた魚が集まる往年の名場所だ。昭和・平成・令和と時代は流れてもここの面白さは変わらない。クリスマスソングを聴きながら筋肉隆々の川ベラを満喫しよう。

（アイキャッチ画像提供：週刊へらニュースAPC・中村直樹）

大落古利根川の概況

埼玉県北葛飾郡杉戸町～北葛飾郡松伏町を流れる流長およそ27kmの1級河川。かんがい用水としても使用され、4月上旬に松伏町にある古利根堰が閉まると満水になり、9月下旬に開放されると減水期に入る。

ここで紹介する姫宮地区(同県南埼玉郡宮代町～春日部市)は減水期に強いポイントで、深場を求めた魚がこの周辺に集結する。古くから名ポイントとして知られ、ヘラ釣り創成期は始発電車が北春日部駅や姫宮駅に到着すると、多くの釣り人がここを目指して走って行ったそうだ。

現在は以前に比べ人気は落ちたものの、冬期になると地元の人を中心に楽しまれており、釣れている情報が流れると早朝から多くの釣り人が並ぶ。常に流れているため活性が高く、筋肉隆々の川ベラは1度味わうと病みつきになるパワーだ。

現況はまだ水温が高くマブナが多いものの、ポツリポツリとヘラが交じる。今後冷え込みが増し水温が下がれば面白い釣りができるだろう。年末年始ごろがピークだが、昨年は1月下旬まで楽しめたポイント。今期も十分期待できるはず。

ポイント

大落古利根川のポイントを紹介しよう。

西岸・姫宮落し～笠原落し

県道からの入り口がわかりやすく、以前から人気のポイント。遠浅のため長竿が有利で竿21尺以上が中心。以前よりも浅くなり水深は30cm～1本弱。増水時や水面が荒れた時に狙いめ。釣り座周辺がボサで覆われてるので、草刈り鎌があると便利だ。

西岸・笠原落し～ホテル裏

姫宮地区で1番の深場となり多くの魚が居着く1級ポイント。平日でも早朝から釣り人が並んでいる。水深は1本強～2本。川幅が狭まっているので超長竿は必要ない。竿18～21尺で十分だろう。笠原落し寄りが人気で、とくに沖に出ている石積は1級ポイント。県道からの入り口がわかりにくく、重機置き場の鉄板が目印だ。

流れ込みがあるホテル裏（提供：週刊へらニュースAPC・中村直樹）

東岸・霊園下～ホテル対岸

駐車スペースがなく、バイクや自転車で通える地元の釣り人が多いポイント。ミオ筋が手前なので比較的短めの竿で狙える利点がある。水深は1本～1本半。竿は13～18尺。

そのほか

小渕橋周辺は現在重機が入り大がかりな工事が行われているので入釣不可。狙うなら米久工場の対岸がいい。以前は「工場からの排水に魚が集まる」と言われていたポイント。正直、魚影は薄いが静かに狙いたい人にお勧め。水深は1本弱～1本。竿は15尺以上。

釣り方と仕掛け

常に流れているためドボン釣りが中心。日によって流れの強弱はあるが見た目以上に流れが速いので、通しオモリは1～3号まで用意しよう。

注意看板（提供：週刊へらニュースAPC・中村直樹）

アベレージは尺前後～尺2寸で時には40cm級も顔を見せる。流れ川の魚は引きが強いので、道糸1.2～1.5号、ハリスは0.5～0.8号で長さは40cmがマックス。ハリはダンゴ鈎、セッサ、バラサの4～6号。

ウキはカンザシがベストで、なければシモりづらくオモリを背負うタイプ。一般的ではないが流れが強くてシモッて沈没するなら、タナ取り時に使うフロートを装着しウキの浮力を増やす手もある。なお常連のなかには、流れでオモリが転がらないように通しオモリを削って平たくしている人もいる。

エサについて

エサは両グルかグルテンセット。グルテンは繊維の強い物がよく、もちグルかアルファ21を中心に野釣りグルテン・いもグルテン・新べらグルテン底など好みの物を少量ブレンドする。

バラケは匂い付け程度と考えダンゴの底釣り夏と同冬、同芯華にペレ底やバラケマッハなどを混ぜ硬めに仕上げよう。まだまだ水温が高くジャミがうるさい時は、これらをしっかり練り込んだ両ダンゴもいい。

＜週刊へらニュースAPC・中村直樹／TSURINEWS編＞