「この年収、妥当?」社会人6割が感じる自己評価とのギャップ【Job総研調べ】
イチオシスト
家庭の状況や個人の事情によって、現在の収入額に満足しているか不満を感じるかは分かれるだろう。では、実際に会社員として働く人は、自身の年収をどう捉えているのだろうか。Job総研が「2025年 転職と年収に関する実態調査」を実施したところ、社会人の半数以上が自己評価より低い年収に不満があることがわかった。年収アップを狙って転職を視野に入れる人もいるが、直近で転職した人の年収はどう変化したのかも紹介しよう。

年収は「自己評価より低い」と感じる人が63.4%

転職サービスdodaなどを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関「Job総研」では、2025年11月26日~12月1日、20代~50代の男女352人を対象に「2025年 転職と年収に関する実態調査」を実施した。
まず現在の年収に対する自己評価を尋ねると「自己評価より非常に低い」17.2%、「自己評価より低い」21.4%、「どちらかといえば自己評価より低い」24.8%と、全体の6割以上が「自己評価より低い年収水準だ」と感じていることが明らかになった。現在の年収平均額は598.9万円に対して自己評価の年収額は677.6万円であることもわかった。

では、年収を上げるために社内での昇進・昇給と転職のどちらを選ぶかを尋ねると、「転職を選ぶ派」が83.3%にも及ぶ。転職後に期待する年収上昇額は平均144.1万円であった。
現在の転職目的は「年収を上げる」が最多

続いて今後、転職をする際の目的を尋ねると、最も多かったのが「年収を上げる」46.9%であり、次いで「希望に合った仕事内容にする」41.8%、「より良い職場環境ではたらく」21.6%が上位に挙がった。一方、過去の転職理由を見てみると「仕事内容を変えるため」43.1%で最も多く、次いで「より良い環境ではたらくため」42.0%、「年収を上げるため」27.1%であった。

転職経験をした262人に直近の転職での年収変化を尋ねると、全体で「年収が上がった」と回答した割合が62.2%で、年代別に見ると、20代が75.6%、30代が62.3%、40代が58.5%、50代が38.1%となった。転職による年収の平均上昇額は89.8万円であった。
回答者からは、「転職の成功=年収アップだけでなく、やりたいことができるか、存在意義を感じられるかが大切」「転職で年収が上がるのはいいこと。だがやりたいことやスキルアップができないといつか不満が出る」「年収が上がる転職も嬉しいが、ずっと続けられるはたらき方を選ぶのも良いと最近思うようになった」などの声が寄せられた。
今回の調査から「年収」と「自分の価値」との間にズレを感じている実態が明らかとなった。年収をアップさせるために転職を視野に入れる人が多数いることからも、社内評価よりも市場評価を重視する意識へと変化していることがうかがえる。社員の離職防止につなげるためにも、帰属意識を高める施策や社内における人事評価の見直し、物価高騰に追いついていない給与の見直しは急務といえるのかもしれない。
出典:【JobQ Town】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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