パターは4本常備も…「もうクラブは替えません!」 尾関彩美悠はQT突破圏内で折り返し
イチオシスト
<JLPGAファイナルQT 2日目◇3日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 東コース(茨城県)◇6418ヤード・パー72>
メルセデス・ランキング83位に終わってシード権を喪失した尾関彩美悠が、ルーキー以来のファイナルQTに出場している。この2日間を「71」「70」でまとめてトータル3アンダー・24位タイ。来季前半戦フル出場が見込める圏内(35位付近)まで浮上した。
10番からスタートして、前半は3バーディ。20ヤードから80センチに寄せた14番パー5を皮切りに、17番では3メートル、18番では1.5メートルとショットで絡めて奪った。ただ、後半はバーディが1つにボギーが2つ。「いい流れだったけれど、後半は1.5メートルについた2、3個が全部外れちゃった」と悔しがった。
岡山県作陽高3年時に受験した、2021年のプロテストで一発&トップ合格。ただ、同年のQTは58位となり、ルーキーイヤーは下部のステップ・アップ・ツアーが主戦場になった。それでも推薦を受けて出場した試合などで結果を残していき、9月「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」ではツアー初優勝。そこで初めて手にし、守ってきたシード権を、プロ4年目で喪失した。
今年は春先から予選落ちの文字が目立った。オフにこれまで使用してきたものとは違うクラブを試し、「それがハマらず歯車が狂った印象」。シーズン中もクラブを替えて、戻して、替えてと試行錯誤しながら過ごしてきた。
「今週はいろんな経験を踏まえてもう(クラブは)替えない! 何回もパターを替えようかなと思ったんですけど、替えないって決めたから、もう替えていないです。伊藤園のときにもキャディさんから“替えるな!”って言われたので(笑)。パターが入らないときでも、ここはぐっとこらえています」
車には「常に4本くらい」のパターが積まれているが、「替える準備はできているけれどもう見ていないです」。最近は2本のエースパターを行ったり来たりしているようで、今週手にするのは「見た目もいいし、振り感も好き」というスコッティキャメロンのブレード型モデル。
「大王製紙エリエールレディス」を完走すると、すぐに茨城入り。「チャンスホールと難しいホールが明確。しっかり把握してメリハリをつけてプレーしたい」と、前週行った3度の下見ラウンドの成果も発揮した。
「正直、あんまり満足はしてないです」と現在のスコア、順位について話しつつ、「この寒さでショットの調子もよくない中、アンダーで回れているのはいい点」とうなずく。出場権獲得のボーダーラインを意識せず、ただ上だけを見てあと2日間を戦う。(文・笠井あかり)
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