苦手フェニックスの難度UPを歓迎 石川遼がコース改造に前向き「ネガティブじゃない」
イチオシスト
<ダンロップフェニックス 事前情報◇19日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7117ヤード・パー70>
過去に4勝を挙げている先週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」とは対照的に、結果を残せてないフェニックスに石川遼が戻ってきた。アマチュアだった2007年を含めて、過去14回の出場でトップ10は2回だけ。予選落ちこそないものの、ほとんど優勝争いには絡めていない。今年はコース改造でさらに難度が増しているが、石川は意外にもこれをポジティブにとらえていた。
プロアマを終えた石川にコースの印象を尋ねると、最初に話題に上がったのはやはり4番だった。昨年までは567ヤードのパー5だったが、今年は512ヤードのパー4にモデルチェンジ。「自分がプレーしてきた520ヤードクラスのパー4の中でフェアウェイも、コース自体も、花道も、グリーン周りも一番狭いと思います。間違いなく今週一番難しいホール。自分は以前のパー5でも難しいと思っていましたから」。続けて32ヤード伸びた2番パー4、22ヤード伸びた15番パー4を要警戒のホールに挙げた。
その一方で「いいニュース」としたのは、例年に比べてフェアウェイがドライなこと。「昨年までのランの少なさだったらかなり長いなと思っていたけど、今年は少し転がってくれる」。相殺とまでいかないものの、距離延長による難度アップを軽減してくれる要素だ。
2008年の2位、2020年の8位があるものの、その他の年はすべて20位以下。直近2年も60位→48位と上位が遠い。「うまくいっていない理由はたくさんあって、まず自分の目標に対して、プレーが伴っていない。難しいコースと思っているのに周りが伸ばしているから、自分も伸ばさなきゃと流されていた。考えようによっては、難しくなったのはネガティブじゃないですよね」。
昨年の優勝スコアが22アンダーだったのに対し、コース改造に携わった青木功が想定する今年の優勝スコアは「2桁アンダーに行くか行かないか」。コースの難度が増したことで周囲のスコアも伸びないのであれば、石川も自分のペースでコースに向き合える。
「難しいとはいえ、ボギーを1日1個か2個に抑えることはできると思う。簡単にバーディが取れるホールがあるわけじゃないので、アンダーパーで回れれば、すごくいいんじゃないかと思います」。相性が良くない今大会の中でも、初日は一度もアンダーパーで回ったことがない鬼門。スタートダッシュに成功することができれば、2日目以降もこれまでとは違った姿が見られるかもしれない。(文・田中宏治)
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