韓国の大人気WebマンガをKōki,主演で実写映画化した映画『女神降臨 Before』『女神降臨 After』

2018年から〈LINEマンガ〉で連載され、全世界累計64億view（2024年３月時点）を記録したyaongyiによる韓国のWebマンガ『女神降臨』。モデルとして活躍しハリウッド映画にも出演する、注目の俳優Kōki,を主演に、二部作で映画化した映画『女神降臨 Before 高校デビュー編』『女神降臨 After プロポーズ編』のBlu-ray＆DVDが11月12日（水）に発売される（レンタルDVD同時リリース）。同級生からいじめられていた地味で冴えない女子高校生が、別人級メイクで“女神”に変身し、自分の人生を輝かせていくサクセス・ラブストーリー。その魅力やメイキング秘話と共に、“女神降臨”の世界をご紹介しよう。

「なりたい自分になることをあきらめない！」ある女性の9年間の物語

地味な容姿から学校でいじめられ、不登校になってしまった谷川麗奈（Kōki,）。そんなとき、メイクに出会った麗奈はゼロから猛勉強し、驚異的なメイクテクニックを習得、誰もが振り向く“女神”へと大変身する。転校先の学校で新たな人生がスタート！……するはずが、学年イチの頭脳を持つ【氷の王子】こと神田俊（渡邊圭祐）に麗奈の“秘密”を知られてしまう。さらに、ある理由から歌うことを辞めた【御曹司】五十嵐悠（綱啓永）も現れ、麗奈を巡る恋の三角関係が勃発！ 果たして3人の運命は？

前編の『女神降臨 Before 高校デビュー編』では麗奈の大変身や３人の出会いから、海外へ転校することになる俊と麗奈の別れまで。後編『女神降臨 After プロポーズ編』では前作から３年後、大学生になった麗奈と俊の再会、人気アーティストに成長した悠の恋、幸せを追い続ける３人の結末を描いている。

原作となったWebマンガは全223話。2020年には、ASTROのチャ・ウヌ、ムン・ガヨン、ファン・イニョプの共演で全26話のTVドラマ『女神降臨』としても映像化されている。初の映画化となった今回は、その魅力を前後編・計４時間弱でまとめ上げた。

活き活きとしたキャラクターを生んだ３人の見事なケミストリー

Before＆Afterの意外性を違和感なく表現でき、それでいて“特別じゃない親近感”を併せ持つ人物。このハードルの高い役を演じたのが、ご存じKōki,だ。まだまだ素顔が謎めいているKōki,だが、コミカルな演技にも果敢に挑戦し、人懐っこい笑顔とかわいらしい声で圧倒的なオーラを放つ姿を観ていると、この役は彼女にしか演じられないと思わされる。

麗奈を巡って恋の火花を散らす親友同士の俊と悠を演じたのは、「わたしの幸せな結婚」（23）の渡邊圭祐と「恋わずらいのエリー」（24）の綱 啓永。「30歳を超えて制服を着るとは思わなかった」と笑う渡邊は、そんなことを微塵も感じさせないくらい“孤高の王子”をクール＆ナチュラルに演じ、綱はTVドラマ『君の花になる』（22）の劇中ボーイズグループ8LOOMのメンバーとして培ったボーカル＆ギターの才能を遺憾なく発揮している。

いわゆる“壁ドン”や“顎クイ”といったひと昔前の胸キュン映画ではなく、3人が悩みぶつかりながらも支え合って夢に邁進する、まさに令和らしいラブストーリー。そこには、この3人のフレッシュな才能が不可欠だったのだ。

毎朝、メイクをするのは何のため？

「唯一無二のメイクを、唯一無二のあなたに」とは、劇中に登場するカリスマメイクアップアーティストのセレーナ（鈴木えみ）のセリフだが、彼女の言うとおり、同じメイクはこの世にひとつもない。なぜなら私たちはそれぞれ別の人間であり、目の大きさも口の形も人の数だけあるからだ。SNSで流れてくる“流行りのメイク”をただコピーしてもイマイチしっくりこないのは、自分の内面をきちんと見ていないからなのでは……？

「異性にモテたいから」「かわいくなりたいから」「やる気を出したいから」——メイクをする理由は人それぞれ。そんな自分の心の声にきちんと向き合い、“自分にとって正解”のメイクを見つけること。それが自分らしく生きることであり、幸せに近づくための一歩なのかもしれない。本作は、メイクと自分の関係を改めて考えるきっかけをくれるはずだ。

メイキングやイベント集など特典映像が大充実！

特典には、キャストのインタビューや撮影風景を収めた「スペシャルメイキング～女神の裏側～」。各イベントの模様をまとめた「女神降臨 イベント集－映画公開への軌跡－」。韓国を訪れたKōki,、渡邊圭祐、綱啓永が「初恋はいつ？」や「異性の好きな仕草」など自身の恋愛観を語り尽くしたり、渡邊と綱が韓国のインスタントラーメンを食べながらキャリアを振り返る「恋バナ夜会＆秘密の男子会in韓国～完全版～」を収録。Kōki,の意外な初恋のエピソードや“男女の友情”についての３人それぞれのコメントも興味深い。キャストの魅力をぎゅっと詰め込んだ映像特典がぎっしりだ。

さらにさらに、綱が劇中で披露した歌唱パフォーマンスの裏側を追った『Making of 「特別なんて」「運命だよな」』も。後編に合わせてリリースされた「運命だよな」では、綱が自分の恋愛観を重ねながら初めて作詞に挑戦したことも明かされる。

その他、劇中歌「特別なんて」のMVや東京ガールズコレクションでの「マイナビ TGC 2025 S/S スペシャルステージ」や「TGC 香川 2025 スペシャルライブ」の模様も収録。キャストたちの本作に懸ける思いや飾らない素顔を知れば、さらに本編が楽しめるに違いない。

文＝原真利子　制作＝キネマ旬報社・山田