チャン・イーモウ監督「満江紅/マンジャンホン」、冒頭シーン映像と著名人コメント公開
イチオシスト
巨匠チャン・イーモウが12世紀の中国・南宋で非業の死を遂げた名将・岳飛の遺詩に着想を得て、朝廷で巻き起こる裏切りと陰謀の物語を描いた「満江紅/マンジャンホン」が、11月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマート新宿ほか全国で順次公開される。冒頭シーンの映像ならびに著名人のコメントが到着した。
長い戦いの末に和平交渉にこぎつけた南宋王朝と北方の強国・金。ところが金の使者が何者かに殺され、若き武将の孫均(演:イー・ヤンチェンシー)は、甥である下級兵士・張大(演:シェン・トン)を尋問していく。彼らは事件の真相に辿り着けるか?
〈著名人コメント〉
イー・ヤンチェンシーの表現は常に新しさに溢れている。
今回は何を手本にこの演技を発想したのか?
『少年の君』とも『小さな私』ともまったく異なるアプローチで、最近の若者感を微塵も感じさせずに南宋の武人を演じ切る。
──岩井俊二(映画監督)
南宋が舞台の時代劇だ
チャン・イーモウ監督の腕は冴え渡り、映像は美しく、アクションは激しく厳しい
物語の展開は さすがチャン・イーモウだ
飽きさせるという言葉は 彼の辞書にはない
当然の事のように 安心して大団円を迎える事が出来る。
──久米宏(フリーアナウンサー)
チャン・イーモウ監督ならではの溜息こぼれる圧倒的な様式美に、シリアスもコメディもこなす“中国のムロツヨシ”シェン・トンの多才な魅力。
両者が巧みに織りなす化学反応に加え、二転三転どころじゃないダンジョンRPG的展開にハマること間違いなし!!
──くれい響(映画評論家)
朝廷内のカオスを見せる人間関係は文句なしに面白い!
全員が命懸けで嘘をつく。
疑心暗鬼に沈みながら、それでも終わらない騙し合いの連鎖に息を呑む。
登場人物の多さ、タイムリミットまでの緊張感、一瞬たりとも目が離せずどんどん能動的になり、気づけばこの物語の中に巻き込まれていた。
映画的興奮が全身を貫いた157分。
あっという間の時間だった。
──東紗友美(映画ソムリエ)
舞台喜劇とリアリズム、二つの調子を自在に行き来し、荒唐無稽さと壮大さが同居する独特の世界をつくり出している。滑稽でありながら、どこか叙事詩のような余韻を残す。
俳優陣は個性豊かで、異なる演技スタイルがぶつかり合いながらも絶妙に溶け合う。その“ずれ”さえも映画の味わいになっている。音楽もまた、意図的に“出すぎる”ことで作品にユーモアと自嘲のトーンを与える。
ここ数年のチャン・イーモウ監督作の中で、最も完成度の高い一本だろう!
──徐昊辰(映画ジャーナリスト)

Story
南宋王朝は北方の強国・金と激しい戦いを続けていた。金からの領土奪還を目指した英雄・岳飛が処刑されてから5年後、南宋の宰相・秦檜(しんかい)はついに金との和平交渉に臨むことに。ところがその前夜、金の使者が殺され、南宋の皇帝に渡るはずだった極秘の手紙も消えてしまった。
若き武将・孫均(そんきん)と下級兵士・張大(ちょうだい)は、思いがけずこの事件に巻き込まれ、秦檜に「夜明けまでの2時間で犯人を見つけよ」と命じられる。調査が進む中で張大と孫均の思惑も徐々に明らかになり、さらなる陰謀が忍び寄る──。
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配給:Stranger、TWIN
記事提供元:キネマ旬報WEB
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