GSアライアンスがバイオマス廃棄物からの量子ドット合成に成功、新たな農薬としての可能性を発見
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イチオシスト
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GSアライアンスの森良平博士は、茶殻やコーヒーかす、廃木材といった植物バイオマス系有機廃棄物から量子を合成し、その殺菌効果を実証しました。
研究の詳細
GSアライアンスは、園芸や農業における病原菌に対する農薬の代替として、植物バイオマス系有機廃棄物から量子ドットを合成しました。この研究成果は、新たな農薬としての将来性を示しています。実験では、トマトの疫病菌、イネの紋枯病を引き起こす病原菌、そして灰色かび病の原因となる病原菌で殺菌性を確認。病原菌の体組織、呼吸系、酵素活動を阻害し、胞子の発芽阻止、菌糸の侵入抑制効果を持つことが確認されました。
また、原料となる有機廃棄物は安価であり、製造方法もそれほどコストがかからない為、従来の農薬と比較して安価に提供可能との見込みです。
量子ドットの可能性
量子ドットは、超微小サイズのため、細菌や糸状菌の細胞壁、細胞膜により強く相互作用し、細胞内に浸透しやすいと言われています。細胞内に入った後は遺伝子変異や活性酸素種を生じさせることで、菌を破壊する効果が期待されています。本件の量子ドットは、原料である廃木材、茶殻、コーヒーかす等の性質を引き継いでおり、それらの成分が抗菌性・殺菌性の性質に寄与している可能性もあります。
可能性のある未来
この成果は、コスト面で有利であり、環境に優しい農業技術としての大きな貢献が期待されています。GSアライアンスは、他の有機廃棄物からも同様に量子ドットを合成し、その農薬としての効果を確認すると表明しています。記事提供元:prenew 最新のニュース一覧
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