言い聞かせている言葉は「大胆に」 4度目の最終テストに挑む22歳・千田萌花の“変化”
イチオシスト
<JLPGA最終プロテスト 2日目◇5日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部 (岡山県)◇6464ヤード・パー72>
4回目の最終プロテストで大事にすることは、胸を張ること。22歳の千田萌花は、堂々としたプレーを心がけ、それを合格につなげる。
2日続けての「71」で、トータル2アンダー・11位タイと着実に歩みを進めている。「1つボギーが来ても集中を切らさず。2日間、穏やかなコンディションだから伸ばしたかったけど、上下動が激しくないのはいいこと。あすもこの気持ちで」。そう話す表情は、この2日間の天候のように穏やかだ。
最初に来たのは2番のボギーだった。その後はパーを並べ、ようやく8番パー3で9メートルのパットを決めた。チャンスを逃しても冷静に。その後もスコアの変動はなくホールを消化し、ようやく最終18番で下り3メートルのバーディパットを沈めた。「最後はご褒美ですね」。そこまでのガマンが実った。
現在22歳で、プロテスト挑戦は今年が6度目。そのうち3回で最終まで進み、そこで涙をのんできた。この4日間の厳しさは見にしみてもいる。ただ、今年はこれまでとは違う心境で臨めているという。「やるしかない。追い込んだところでいいことがないというのは経験してきたので」。これまでは弱気が焦りなどにつながり、悔しい思いをしてきた。「大胆にスイングして、大胆に歩いて、コースにも大胆に入るように」。こう自分に言い聞かせている。
今年からは、準備期間にも“変化”を取り入れた。プロテスト合格を目指す25歳以下の選手が戦う「マイナビネクストヒロインツアー」に参戦。ここまで10試合に出場し、まだ優勝こそないものの6度のトップ10入りと、その安定感を見せつけている。
「テストに向けていい準備ができるしありがたい。全国各地で試合があるので、トーナメントの雰囲気も味わえる。選手のレベルも高いですし、一日競技ではビッグスコアをださないと優勝できないので、いい実戦の場になっています」。これまで以上に試合勘を維持しながら、テストに向かうことができた。
師事する辻村明志コーチは、一緒に岡山入りし、練習ラウンドにもついて指導をしてくれている。「スイングというよりも、ターゲットに対していかに気持ちを集中できるか。“やってこい!”と送り出してくれました」。そんな激励も、心強い味方になる。
「今までは視野が狭かったけど、自分を客観視しながらやることを意識しています。平常心で、腹をくくってやるしかない。その気持ちであしたからもプレーしたいです」。身長150センチの体を大きく使い、堂々とした足取りでゴールテープを切るつもりだ。(文・間宮輝憲)
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