下水道管をドローンが飛ぶ JR東日本発スタートアップが「シーテック2025」で技術力アピール(千葉県千葉市)
イチオシスト

国内最大級のIT・デジタル展示会「CEATEC 2025(シーテック〈Combined Exhibition of Advanced TEChnologies〉2025)」が、2025年10月14~17日に千葉市の幕張メッセで開かれ、登録者ベースで9万8884人が来場した。
主催は電子情報技術産業協会(JEITA)で、迎えて26回目。国内外の企業・団体810社(者)が出展し、生成AI(人工知能)に代表される新技術が変える未来社会を提示した。
今回は、約1カ月後の2025年11月26~29日に同じ幕張メッセで9回目の「鉄道技術展」が開かれることもあって、鉄道会社は出展を見送り。鉄道関連業界からは、JR東日本発のスタートアップ企業・CaLta(カルタ)が唯一の参加となった。
カルタは、JR東日本グループなどが出資して2021年に創業。ドローンを活用した鉄道施設の保守点検など、業務革新を目的に立ち上げられた。2025年は大阪・関西万博に出展したほか、JR東日本の新しいまち・高輪ゲートウェイシティ(東京都港区)でドローンレースを開催するなど、社会に向けた情報発信に力を入れる。
今回の展示会ではカルタ、アプトポッド、キャドセンター、Liberaware(リベラウェア)といった新興6社との共同出展で、新技術による老朽インフラ点検など、社会課題を解決する企業姿勢を打ち出した。
鉄道に関係するのが建設現場への生成AI導入。ドローンやセンサーの計測データをAI管理することで、安全で効率的な作業が可能になるという。
高性能化が進むのがドローン。例えば、下水道内での飛行点検など、狭い場所でのインフラ老朽化を監視する。
カルタは今後、2026年1月6~9日にアメリカ・ラスベガスで開かれる国際展示会「CES 2026」に出展。世界市場進出を視野に入れる。
記事:上里夏生
記事提供元:鉄道チャンネル
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