中村心がツアー初V &シード獲得に向け好発進 大型ヘッドに合う“開いて閉じる”スイングで飛ばしていた!【プロコーチが解説】
イチオシスト
国内女子ツアー「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」の初日が終了。19歳のルーキー・中村心が5連続を含む7バーディ・1ダブルボギーの「67」をマーク。現在メルセデス・ランキング78位と、シード獲得には上位フィニッシュが求められるなかで、首位と1打差の3位タイと好発進を決めた。そんな中村のスイングをプロコーチの平尾貴幸が解説する。
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中村選手の魅力はやはり飛距離。その原動力となっているのが、上半身をしっかりと捻ってクラブを上げていることです。体を捻じれば上へ伸び上がりやすいのですが、ダウンスイングで背中を丸めるようにして前傾角をキープしているので、頭の高さは変わっていません。力を効率良くボールに伝えられるだけでなく、再現性も高まります。
インパクトからフォローにかけて頭は下がっていますが、これは背中をグッと丸め、胸を下に向けるようにしているから、頭が下がっているだけ。遠心力を上手く使って回転して、前傾通りにきれいに回るのでクラブが下から入ることはありません。
インパクトで肩のラインが開いているのは、大型ヘッドとの相性が良い動きです。大型ヘッドは、フェースを“開いて閉じる”よりも、“閉じて開く”方がスクエアにインパクトしやすくなります。バックスイングではできるだけフェースを閉じ、ダウンスイング以降で徐々に開いていって、ちょうど良いところでインパクトを迎えると効率良く飛ばせるのです。
中村さんもフェースを閉じてシャットに上げて、切り返し以降は積極的に体を回転させ、どちらかといえばフェースが開く動き。そのフェースを開いていく過程で、肩のラインも開いていきます。迷いなく振り切れていますし、飛距離も出ている。これからの活躍が楽しみですね。
■中村心
なかむら・こころ/2005年生まれ、山口県出身。5歳からゴルフを始め、アマチュアの頃から数々の大会で活躍。23年には「日本女子オープン」で14位タイに入りローアマを獲得した。24年のプロテストに合格し、今年4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」で優勝争いを演じた。ヤマエグループHD所属。
■解説:平尾貴幸
日本大学ゴルフ部出身。10歳から本格的にゴルフを始め、25歳からインストラクターに。ジュニアやアマチュア、プロゴルファーまで、機能解剖学をもとにトレーナーと連携したレッスンが人気。ティーチングプロA級取得。
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