元世界ランク1位に土壇場で追いつかれ… “チーム山田”は引き分けスタートに「最後まで何があるか分からない」

<ハンファ・ライフプラス・インターナショナルクラウン 初日◇23日◇ニューコリアCC(韓国)◇6525ヤード・パー72>
最後の最後に追いつかれた。日本チームの山下美夢有&竹田麗央は、今年から新設された世界選抜のリディア・コ(ニュージーランド)&チャーリー・ハル(イングランド)と対決。1UPとリードして迎えた最終18番でバーディを奪われ、引き分けとなった。
対戦相手を知ったとき、山下は少し驚いたという。相手は殿堂入りした元世界ランク1位と米3勝のパワーヒッター。「強いな」というのがスタート時の心境だった。それでも、序盤から日本がショットでチャンスにつけ続け、リードを奪う展開に持ち込み、相手にペースを渡さなかった。
1番ではいきなり竹田が1メートルにつけてバーディとし1UP。その後も山下、竹田と交互にバーディを取って、リズムよく回っていく。米女子ツアー唯一のダブルス戦「ダウ選手権」で“チーム山田”を結成した、2人の雰囲気はバツグン。事前に決めていたのは、山下→竹田というティショットの「打つ順番だけ」。息を合わせながらも、それぞれが自身のプレーに徹した。
ただ、終盤に入って状況が動かなくなると、2UPだった12番でハルに5メートルを決められ、1UPに。それでもロングパットを入れていく相手に対し、短い距離をしっかり沈めて対応し、リードしたまま終盤に入った。
1UPで迎えた、ドーミーホールの17番パー5。山下が3メートル、竹田が1メートルにつけたのに対し、先にリディアが4メートルを沈めてバーディとし、勝負の行方は18番へ持ち越しに。そして最後は、リディアが8メートルのスライスラインをジャストタッチで決めてバーディフィニッシュ。土壇場で追いつかれた。
このドラマチックな展開こそがマッチプレーの難しさで、醍醐味でもある。「最後まで何があるのか本当に分からない。一打一打、いつもと変わらないけれど、そういう難しさはある」と山下が話すと、竹田も「ホールアウトする最後まで分からない。最後までベストを尽くして頑張りたい」と続ける。
とはいえ、プレー内容では相手チームをリードしていたと感じられ、2人も「いいチームワークで回れた」と何度も繰り返した。引き分けで、ひとまず0.5ptを獲得。「ベストを尽くせるように頑張りたい」と、あすの勝利に向けて気を引き締める。(文・笠井あかり)
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