藤田寛之が2年連続で米シニアのプレーオフへ「せっかくのチャンス、うまくいくことを願って」
<ドミニオンエナジー・チャリティークラシック 事前情報◇14日◇ザ・カントリークラブ・オブ・バージニア(バージニア州)◇7025ヤード・パー72>
今季から米シニアツアーを主戦場にする藤田寛之が、10月17日からバージニア州ザ・カントリークラブ・オブ・バージニアで開催されるプレーオフシリーズ初戦「ドミニオンエナジー・チャリティークラシック」(ポイントランキング72位までの選手が出場)に、昨年に続き2度目の出場を果たす。
先週のレギュラーシーズン最終戦「SAS選手権」では、トータル12オーバー・69位タイに終わった。「少しでも(ポイントランキングの)順位を上げたい立場で、その気持ちとは裏腹に全然ゴルフが上手くいかなかった」と悔しさをにじませた。現在、ポイントランキングは64位。プレーオフ第2戦に進出するには、同54位以内に入る必要がある。
今シーズンはショットに苦しんでいる。本調子と比べれば5~6割だというが、今大会では「ショットの調子が本当に良くなくて、3割くらいまで落ちていました」と振り返る。持ち球のフェードボールとは逆の球が出る悩みを抱えているが、今回は「ダフリやトップといったミスが出始めるぐらい悪かった。初日、2日目とバーディが取れなかったのが、その証拠です」と状態が悪化した。
バミューダ芝のグリーンには砂が少し混じっており、ライン読みが難しく、パッティングにも苦戦。初日「77」、2日目「80」とスコアを崩した。それでも最終日は「全く違う修正をして、少しはマシになった」と、1アンダー「71」をマークする意地を見せた。
長距離移動や慣れないコース。ルーキーとしてフィールドを転戦する藤田にとって、初めてのことばかり。葛藤する日々を過ごしてきたが、杉浦翔晟マネージャーや小沼泰成キャディの支えもあり、ここまで踏ん張ってきた。「シーズンはもう終わりますが、やっと慣れてきましたよ」と苦笑いを浮かべる。「今年もプレーオフ初戦に出場できるのはうれしい。せっかくのチャンスですし、うまくいくことを願って頑張ります」と意気込みを示した。
もしプレーオフ初戦で敗退となれば、来季の出場試合数は5試合ほどに絞られる見込み。第2戦まで進めば約15試合の限定的な出場権が、最終戦「チャールズ・シュワブ・カップ選手権」に残ると来季のフルシード権が与えられる。
昨年は「全米シニアオープン」で単独2位に入り、プレーオフシリーズに進出。最終戦まで残る快進撃を披露した。今年も土壇場で力を発揮できるか。56歳の挑戦はまだ終わらない。(文・高木彩音)
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