ステップVの同学年選手も刺激 16歳アマ岩永杏奈が急上昇で史上初の快挙も? 「身近な人が勝ったし頑張りたい」
<スタンレーレディスホンダ 2日目◇11日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6435ヤード・パー72>
大阪桐蔭高2年の16歳アマ・岩永杏奈が、5バーディでボギーなしの「67」をマーク。初日のトータル2アンダー・46位から、トータル7アンダーの7位タイまで順位を上げた。
取材を受ける時は、少し緊張しているような、初々しい表情。だが、コースに出ると、そのプレーはプロ顔負けだ。7メートルを決めた3番パー5でバーディが先行すると、続く4番パー3でも5メートルを沈めて連続でスコアを伸ばした。さらに7番の3メートルなど、この日はミドルレンジのパターがよく決まる一日。9~11番ではいずれも4メートル近いパーパットを残したが、ここも「ショートだけはしないように」と立て続けにねじ込んでいった。
初日には6番パー3でホールインワンを達成。アマチュアとしてツアー最高額となるホールインワン賞の100万円を手にした。その反響は大きかったようで、ラウンド後には「いっぱいLINEが来ました」と明かす。『おめでとう』のメッセージに加え、家族からは『100万円もらえるんやなー』という“確認”があったと笑う。ちなみに2日目の6番は「もともと苦手なホールなので、ギリギリのパーでした」と、さらなる“上積み”とはいかなかった。
日本ゴルフ協会(JGA)が選出するナショナルチームメンバーのひとりとして、先週は「世界女子アマチーム選手権」(シンガポール)に出場。チームとしての12位、個人戦の54位タイという結果は、納得ができるものではなかった。大会後はコーチとともに調整もしたが、なによりこのコースは「パターのイメージがいい」と、好相性であることも感じている。
前日10日には、ビッグニュースも届いた。下部のステップ・アップ・ツアーで、同い年のアマチュア後藤あいが優勝。これは「あいちゃんは10年くらいの仲。身近な人がステップで勝って、頑張りたいと思いました」とやはり刺激になる。首位の河本結とは3打差。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のトーナメントで初となる、アマチュア選手による同週優勝の可能性も十分に残している。
今大会はレギュラーツアーということもあり、優勝すれば、期限となる12月1日までにJLPGAに入会申請することで、プロ転向も可能になる。まだ高校2年生で、プロテスト受験資格が得られるのは来年になるが、「アマチュアのうちに優勝したい。ツアーに出る時はいつもそれを目標にやっています」という考えは頭にある。とはいえ、その皮算用よりも「あした伸ばして、いいプレーができるように」と目の前のプレーに集中する。
これまでレギュラーツアーでのアマチュア優勝は、今大会にも出場している古江彩佳ら8人が成し遂げている。先週の日本女子オープンでは、同じナショナルチームに所属する15歳の廣吉優梨菜が、優勝争いを繰り広げた。今週も若い力が、コースを盛り上げそうだ。(文・間宮輝憲)
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