初V目指す岡田晃平は首位快走も『魔の16番』で“ダボ” 1差3位発進に「自分を信じてやりたい」
<バンテリン東海クラシック 初日◇2日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>
「魔の16番」と選手が恐れる三好CCの名物ホール、16番パー3(195ヤード)。シード1年目で初優勝を狙う23歳に襲い掛かった。
昨季ルーキーイヤーで初シードを獲得し、今季トップ5入り4度と初優勝が欲しい岡田晃平。この日は1番(パー4)で2.5メートルのバーディパットを沈めて幸先よくスタートすると15番までに6つのバーディを奪って首位タイで終盤を迎えていた。
「(15番までは)いい感じだったんですけど、16番で左に落としちゃって…」。16番パー3は、狭いところは10ヤードほどしかない縦長のグリーンで右はガードバンカー、左は7メートルの高低差のある崖。木も生い茂っていて落とせば大トラブルにつながる。平均スコアは『3.351』でこの日の1番難しいホールにもなった。
大会公式ホームページ等で16番ホールの配信を行っているため、“現場”を見た方も多いだろう。この日のピン位置は手前から19、左から5ヤード。フェードヒッターの岡田は「風が左から吹いていたので、左のカラーからカットでピンの右に乗ればいい」というイメージで打った。ショット自体は悪くはなかったが「僕が打ったときには風がやんでしまって。風があったらいい感じだったと思うんですけどね」と2~3ヤードのズレで崖下まで転げ落ちた。
過去にはここに落として1打生還できない選手もたくさんいた。「ショートが一番よくないのでしっかり打った」とセオリー通りに打ったボールは、右のバンカーまで転がり、不運にもピンと反対側の右サイドの壁についてしまった。ピン方向を狙えない3打目を5メートルほどに乗せて2パットのダブルボギー。続く17番は尾根越えの難しいバーディパットから3パットでボギーとさらに後退した。
「18番はバーディを獲りたいねとキャディと話していました」と強い気持ちで臨んだ最終ホール、2打目はピンまで150ヤードのラフから。打った直後からピンに寄ることを確信するかのように見送ると、ピンの左2メートルに乗せて有言実行のバーディ締め。「あすにつながる上がり方だったと思います」と首位と1打差3位タイで滑り出した。
初優勝を目指す岡田は今季トップ5入りが4回。直近では9月の「ロピアフジサンケイクラシック」で最終日首位タイから4位タイフィニッシュ。「やっぱり4回チャンスがあって4回とも逃しているので、もう少し自分を信じてもいいかなと。しっかりピンに振っていけるようにやらないといけない」と自分に言い聞かせる。
アマチュア時代を含めて今大会は4回目の出場。「魔の16番」で初めて崖下に落とした。「苦手意識はないですし、(きょうも)悪いショットではなかったので、あしたはそんなに気にならない」。まずは2日目の魔のホールで“自分を信じて”どう攻略するのか見物だ。(文・小高拓)
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