1Wは最新、アイアンは9年前のモデル 国内2戦目の桂川有人はクラブをほぼ総とっかえでホスト&地元Vを目指す
<バンテリン東海クラシック 事前情報◇1日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>
今大会を主催する興和と7月にスポンサー契約を結び、愛知県清須市出身の桂川有人。2024年の日欧共催の「ISPS HANDA欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」で優勝を遂げてから主戦場をDPワールド(欧州)ツアーに移し、今季国内は2戦目の出場となる。思い入れの強い大会でキャディバッグの中身をほぼ入れ替え、新鮮な気持ちで飛躍を誓う。
9月14日に閉幕した欧州ツアー「BMWPGA選手権」以来の実戦。ゴルフの状態は「なんとも言えない感じですが、良くも悪くもない感じ。いまが一番自然体なのかなと思います」と、オープンウィークは主に体のケアをメインに過ごしていたが、商売道具のクラブを見直す時間にも充てていた。
フル参戦となった欧州ツアー1年目の今季は、20試合に出場し、「ポルシェシンガポール・クラシック」で6位タイに入っているが、予選落ち10回を喫するなどポイントランキングは125位と思い描いたシーズンとはいえない。
環境が異なるツアーでの戦いではあるが、「得意のアイアンショットがなかなかダメで、自分らしくなくて…」。自身の武器ともいえる攻めのアイアンショットが影を潜めた。持ち球はフェードだが、右に曲がり過ぎたり、タテの距離が合わずに苦労したという。
打開策の一つとしてクラブを見直した。昨年からクラブ契約フリーとして戦っているが、アイアンは7セットほど試した。しかし、結果的にはどれも決め手に欠いた。試行錯誤するなかで出した結論は、学生時代に使っていたアイアンだった。今週から5番~PWまでをスリクソンの2016年発売モデルのマッスルバック『Z965』に入れ替えた。ちなみに学生当時は、4番アイアンも同モデルを使用していたが、今回はハーフキャビディの『Z765』を選択した。
かつてのクラブは、自宅に眠っていたわけではない。モニター契約していたメーカーに返却済みで手元にはなく、「自分で買いました」と探しあてて調整を施した。「調整したら一番イメージどおりにいくので、落ち着きそうです。やっとしっくり来た感じです」と9年ほど前のモデルが手に馴染みそうだ。
またドライバーも今週初投入する。英国での前戦では、スリクソンの別モデルを使用していたが、今週から最新モデルの『ZXi LS』を投入する。「スピンが入りすぎないのにちゃんとつかまってくれます。自分は滑りフェードを打つので、滑るドライバーが多かったのですが、このドライバーはつかまえたいときはしっかりつかまって自分のイメ―ジに合うんです」と気に入った。
またピッチングウェッジより下のウェッジは、いままで52度、58度の構成だったが、今週は50度、56度、60度に替えている。ウェッジを1本増やしたことで、フェアウェイウッドも3番、5番、7番から、5番を抜いて3番と7番のロフトを立てた6番の3本に変更している。
「ウェッジの3本体制は、プロになってほぼ初めてなので試験的ではありますが、今回のセッティングは自分にマッチしたクラブが多いと思います。とても楽しみです」とクラブへの不安を一掃して本戦を迎える。
2022年大会は、最終日2位に4打差の首位で迎えながら優勝を逃した経験もある。「今週のカギはフェアウェイキープ。アイアンショットが得意なので、フェアウェイから打てる回数が多ければおのずと上位に行けると思います」。古いモデルのアイアンに安心感を覚え、最新モデルのドライバーには期待する。欧州ではピリッとしない1年だったが、思い入れの強い大会で大暴れする。(文・小高拓)
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