今年の利府GCは“今年イチ”硬いグリーン! 優勝スコアが一桁台に?【大西翔太のSHOWTIME】
国内女子ツアーは愛知県から宮城県に舞台を移して開催される。大会終了後には第2回リランキングが実施されるとあって、シードを持たない選手にとっては正念場となる。東北決戦の展望を、青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が占う。
■今年一のグリーンコンパクション
秋の気配が濃くなり、風が吹けば肌寒さも感じる利府GCで、大西氏が最も警戒したのはグリーン上だ。「今年一、硬い」と断言する。ワンバウンド目でボールは跳ね、サンドウェッジのアプローチですら「10ヤード」は止まらない。
しかも恐ろしいのは、これが水曜日の段階での話だということ。今週は木曜日の午前中に雨が降ったが、その後は晴れ予報。風が吹けばさらにグリーンが硬くなる可能性もある。長い番手でグリーンを捉えるのは至難の業だ。「乗らない人はいっぱいいると思う。優勝スコアは一桁かもしれない」と、大西氏は耐える展開を予想した。
コース攻略の道筋については、「グリーン周りから拾って、拾って。グリーン周りも逆目になっているので、練習の段階から逆目の練習をしている人がいいのかな」と語った。
■難グリーンを前に活躍するのは“チームダンロップ”?
活躍しそうな選手として挙げたのは、昨年覇者の安田祐香、菅沼菜々、青木瀬令奈、都玲華の“チームダンロップ”だ。今大会は住友ゴム工業が特別協賛しており、「恩返しの気持ちが強い選手が上がってくる」と見ている。
安田、菅沼はそれぞれ今季1勝を挙げている。大西氏は菅沼と練習ラウンドをする機会もあり、「球の伸びもいいし、パターの転がりもいい」と状態の良さを感じ取ったという。
青木は昨年、両足の種子骨を骨折しており、未だ完全には回復していない。しかし「ゴルフ5レディス」から2週連続でトップ5入りを果たしており、上り調子にある。その3人に加え、ルーキーの都も「パターが入っている」と評価する。難グリーンで寄せきれない状況が想定される中、好調のパットがカギを握りそうだ。
さらに、大会終了後には第2回リランキングも控えている。ボーダーライン上に位置する選手について、大西氏は「ぜひ突破してもらいたい」と語り、終盤戦へのシード確保を目指す選手たちにもエールを送った。
解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。
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