Z世代の半数が「句点だけの文章に冷たさ」 上司とのすれ違いが離職リスクに
社内コミュニケーションに欠かせなくなったメールやチャット。効率を重んじる上司世代と、感情の伝わりやすさを重視するZ世代との間に無意識のギャップが生まれているのを知っているだろうか。ペンマークとアルバトロスが実施した調査で、どのような表現が「冷たい・高圧的」と受け取られやすいかが明らかになった。詳しく見ていこう。

なぜ「句点だけの文章」がZ世代を傷つけるのか

ペンマークとアルバトロスは、全国の20~29歳の若手社員316人を対象に「Z世代と上司のコミュニケーションに関する実態調査」を共同で実施した。チャットやメールで、上司から送られてくると「冷たい」「高圧的だ」と感じてしまう表現について聞いたところ、半数以上が「句点(。)のみで終わる文章」と回答した。また、「絵文字や感嘆符が一切ない文章(47.8%)」や「はい・いいえのみの短い返信(43.7%)」もネガティブに捉える表現の上位にランクインする結果となった。
Z世代は、幼少期からSNSやメッセージアプリを使いこなし、絵文字や記号、感嘆符を駆使した豊かな感情表現が当たり前の環境で育ってきたため、簡潔さを追求した句点のみの文章は、「感情の欠如」や「事務的すぎる」と受け取られやすい。結果として「冷たい」「高圧的だ」というネガティブな感情を抱かせることになるようだ。上司世代が良かれと思って「簡潔に」「要点をまとめて」伝えているつもりが、意図せず部下を萎縮させてしまうという、すれ違いが生じているといえる。
小さなすれ違いが大きな離職リスクに?世代間で求められる対応とは

調査では他にも、「質問に対して質問で返す」「緊急性を煽る言葉の多用」「メッセージにリアクションがない」なども不満の原因として挙げられた。「質問に対して質問で返す」は上司からすると、部下に一度考えさせる意図があるのかもしれないが、即時の確認や承認を期待する若手には高圧的に映りやすいようだ。さらに、緊急性を強調しすぎる表現は不要なプレッシャーを生み、リアクションがないと「無視されているのでは」と不安を招くのが若手社員の意見だ。
企業が取るべき方策としては、まず上司がZ世代の表現習慣を理解し、歩み寄ることが重要である。例えば、「確認。」で終わらせず「確認しました。ありがとうございます。」と一言添える、あるいは絵文字を活用するだけでも安心感は大きく高まる。さらに、メッセージに必ずリアクションを返す文化を定着させたり、双方が参加するコミュニケーション研修やフィードバック制度を整備したりすることで、若手のエンゲージメント維持や離職防止につながる、心理的安全性の高い職場づくりが実現できるだろ
記事提供元:スマホライフPLUS
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