涙をのんできた“鬼門”を突破し初の最終プロテスト進出 米ツアーは最終直線…母との渡米でいきなりの“珍道中”も?【谷田侑里香“最高峰への道”】
高校1年間と大学4年間を米国で過ごした谷田侑里香(たにだ・ゆりか)は、米女子下部にあたるエプソン・ツアーを主戦場とするプロゴルファーだ。昨シーズンは下部ポイントランキング52位でシードを獲得した。目指すは、長年夢見てきたLPGAツアー参戦。その姿を追う。
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みなさん、こんにちは! 先週のプロテスト第2次予選を終え、今週はエプソン・ツアー(12~14日、ガーディアン選手権)が行われるアラバマ州に来ています。日本に滞在していたのが2週間ほどと短かったこともあってか、今回は時差ボケもなかなか抜けません(笑)
さて、先週のプロテストは、無事、通過することができました。気にかけてくださったみなさま、ありがとうございました。(台風15号が上陸した)最終日は、かなりの大雨のなかでのスタートに…。13番までプレーしたところで中断になり、その後、中止が決まったのですが、タフなコンディションのなか耐えて、耐えて、中断するまで2アンダーでプレーしていました。10メートルのパーパットも決まったり…。こういうのは晴れた日のバーディパットで決まって欲しいですよね(笑)
最終日が悪天候になるのは事前に予報で確認していました。初日、2日目ともに1アンダーずつで回り、勝負と思っていた3日目が1オーバー。ここは悔しい気持ちが大きかったです。ただ、それでも29位で踏みとどまれたのは、運が良かったこと(※最終的に3日目終了時点で29位タイまでの選手が最終に進出)。大雨のなかプレーした最終日は、苦しい時にどこまで粘れるかが武器の私にとっては、晴れて伸ばし合いになるよりも気持ち的には前向きになれました。あのコンディションのなかアンダーでプレーしていて落ちることもないかな? と思ってもいましたが、中止になって通過が確定した瞬間はやっぱりホッとしたという感情が一番にきましたね。
今年でプロテストは5回目ですが、最終に進むのは初めてのこと。過去の4回はすべて2次まで進んでいたものの、うち2回は1打足らずで落ちていました。そして、過去3年間悔しい思いをしてきた、私にとって“鬼門”の静ヒルズカントリークラブを乗り越えられたのも自信につながります。
そして2次が終わったのが金曜日(5日)で、すぐさま日曜日(7日)にはアメリカに渡りました。シーズンも残り3試合。来年のエプソン出場権を確保するためにも結果を出さないといけません。でも日本に戻る前の試合は3試合連続で予選も通り、さらに日本でテストをクリアできたことが自分のなかで大きく、いい流れに乗れていると思っています。
最終プロテスト(11月4~7日、岡山県・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部)の準備も大事ですが、今はアメリカの試合に集中です。試合を多く経験してきて、自分に足りないものも分かっています。ただ、それを試合をこなしながら埋めようとするのは難しいため、今は自分が持っているもののなかでベストを尽くすことを考えたい。どんなにいい成績でも、どんなに納得いくプレーをしても、常に悔しい気持ちはありますが、それもプラスに変えられるように頑張ります。
今週から母もアメリカに同行し、サポートしてくれています。今回はアメリカに来た初日に、レンタカーでトラブルが発生して、一度は空港から1時間30分ほどかけて宿泊先に到着しながらも引き返す、という事態も起きました。トラブル自体は解消したのですが、その後は空港から直接コースに入り、18ホールの練習ラウンドに臨むことに…。2人ともボロボロで、さすがに不眠不休のゴルフはつらかったです。今週キャディもしてくれる母は、歩きながら寝ていました(笑)。ここからの1カ月間は、楽しい“珍道中”が待っていそうですね。
今はドキドキもしていますし、不安もあります。でも、それ以上に試合への楽しみの方が大きいです。母の手料理で力をつけて、全力でラストスパートをかけますので、引き続き、応援をよろしくお願いいたします。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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