男子ゴルフは“裏方”も主役に 優勝キャディへ220万円&ホールインワン賞50万円のビッグボーナス
<ロピア フジサンケイクラシック 最終日◇7日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7424ヤード・パー70>
22歳・長野泰雅の初優勝で幕を閉じた今年の「ロピア フジサンケイクラシック」。今年は帯同キャディにも「ロピア・ベストサポート賞」として賞金が贈られ、キャディは優勝賞金の10%(220万円)を獲得した。
キャディの報酬の相場は獲得賞金の5〜10%と言われており、今大会の“キャディ賞”はいわばボーナスと言える。キャディの間でもこの賞は話題となり、『何を買おうかな』といった会話で盛り上がっていたようだ。
長野のバッグを担いだ山本凌平氏は、大学卒業後に証券会社へ就職したが脱サラし、キャディの道に進んだ。賞金の使い道については、大の虎党ということで「阪神タイガースのグッズ集め」と答えて笑顔を見せた。
また、優勝キャディへの表彰式も設けられ、かつて松山英樹のキャディを務めた進藤大典氏から目録が手渡された。“裏方”にスポットライトが当たり、生活にも潤いをもたらす新たな取り組みとなった。
今年から株式会社ロピア(以下、ロピア)が特別協賛として加わった今大会。ロピアは内藤寛太郎、今平周吾、時松源蔵、清水大成、勝俣陵らと所属契約を結ぶなど、男子ゴルフとの結びつきが深いことでも知られる。代表取締役・高木勇輔氏は「男子ツアーを盛り上げたい」という強い思いを持っている。
進藤氏とは以前から親交があり、『男子ツアーで何かできないか』という会話の中から、この試みが実現した。 選手が主役であることに変わりはないが、キャディもまた最前線で戦う存在。発起人の一人である進藤氏も「キャディさんが少しでも社会的な地位向上につながればうれしい」と、こうした取り組みの裾野を広げられればと考えている。
さらに、ロピアの提案により、大会最終日には4番、7番、11番、13番、16番の全パー3にホールインワン賞が設定された。各ホールにツアー史上最高額となる1000万円がかけられ、選手に900万円、キャディに100万円が贈られるという超太っ腹ぶり。
32歳・竹安俊也が16番パー3でホールインワンを達成し、その後に杉浦悠太もエースを決め、均等割でそれぞれ500万円を獲得。そのうち10%の50万円はキャディに贈られた。選手はもちろん、キャディもビッグボーナスを手にした今大会。男子ツアーで最もキャディにスポットライトが当たった一週間となった。(文・齊藤啓介)
<ゴルフ情報ALBA Net>
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