YouTuberラファエル、オンラインカジノのアンバサーだった件を追及され「触れたくない」と逃亡 警察には「強いパイプ」も?
9月6日に「コレコレ」(登録者数238万人)がおこなったYouTube生配信で、「ラファエル」(同171万人)のせいでオンラインカジノに手を出してしまい、「人生を終わらせられてしまった」と訴える男性が登場。これに対しラファエル本人が「あんまり触れたくない」と会話を拒否する場面がありました。
銀行口座を止められた男性がラファエルの責任を追及
この男性は、海外の大手オンラインカジノ「Vera&John(ベラジョン)」を利用していたところ、自身の持つ2つの銀行口座をどちらとも停止されてしまったのだとか。そのせいで、転職したり、家を借りたりできなくなったと吐露しました。男性によると、停止された銀行口座から払い戻しはできるそうですが、そのためには自分名義の別口座を指定する必要があるとのこと。ところが、この男性は別の銀行で新しい口座を作ることもできないため、実質的に銀行のお金を全て失ってしまった状態だと明かしました。また、自身は逮捕こそされていないものの「時間の問題なのかな」とも口にしました。
この男性はオンラインカジノに手を出したのは、ラファエルの動画を見たのがきっかけだとしています。
2022年3月、ラファエルはベラジョンの公式アンバサダーに就任したことを報告。ベラジョンのYouTubeチャンネルでは、実際にお金を賭けてプレイする動画が何本も投稿されました。相談者の男性は、「いろいろ心配だったんですけどね、『ラファエルさんがやってるなら大丈夫だろう』ということで手を出してしまって・・・」と語ります。

オンラインカジノをめぐっては、今年5月に吉本興業所属の複数のお笑い芸人が賭博容疑で略式起訴されているほか、2月には「令和ロマン」(同91万人)の髙比良くるまが警察の事情聴取を受け、過去にプレイしたことを認めるとともに、4月には吉本を退所したことも大きな話題となりました。
こうした状況を踏まえ、男性は、オンラインカジノを宣伝していたラファエルが「何もなかったかのようになってるのが許せない」「完全に犯罪のほう助に当たるんじゃないかな」と訴えました。
ただし、男性の口座が停止されたのは今年5月で、その直前までオンラインカジノでプレイしていたとのこと。男性は犯罪行為と認識したうえでプレイを続けており、「自業自得」とコメント。ラファエルを追及するのは逆恨みにすぎないと認めつつ、「死なばもろとも」だと率直に伝えました。
コレコレは「さすがに他責(思考)すぎません?」と困惑しつつ、ラファエルにも責任があるとの主張には理解を示し、ラファエル本人に電話しました。
ラファエルは「あんまり触れたくない」
コレコレが「ラファさんに人生を壊されたという人から連絡が…」と切り出すと、ラファエルは大笑い。オンラインカジノの件だと聞くと、「それで僕に人生壊されたって僕に言いがかり…」だと戸惑った様子を見せました。しかしコレコレが「ベラジョンカジノのやつやってたじゃないですか?」と続けると、「あ、ああ…ちょっとあの、あんまり触れたくない…」「ちょっと今日、あの…触れたくない。取り扱ってほしくないかな…違う話題に行ってほしいですね」と言葉を濁しました。
コレコレは早々に通話を終えると、「うまく逃げましたね」とコメント。「ラファさんとあなたも逮捕で」と冗談ぽく相談者に伝えました。するとそこへ、ラファエルから7万8800円の最高額の投げ銭が届きます。コレコレは「これ以上話すなというやつですかね?…かしこまりました」と言って、次の話題に移りました。
次ページ:コレコレには「警察関係には強いパイプがある」と伝えていた
かつては“グレー”とされていたが…
オンラインカジノは、かつては法律上“グレー”とされ、YouTube上にはオンラインカジノを扱ったコンテンツが多数投稿されていました。ところが2022年10月、警察庁・消費者庁が「日本国内ではオンラインカジノに接続して賭博を行うことは犯罪です!」と明言すると状況は一変。オンラインカジノに関する動画は次々に削除・非公開となりました。
こうした動きの中では、それまでオンラインカジノの「BeeBet(ビーベット)」でギャンブルする動画を公開していた「朝倉未来」(登録者数348万人)も一連の動画を削除しました。ビーベットは、格闘技大会「BreakingDown」のスポンサーを務めていたことでも知られます。(参考:PRTimes)
警察庁によると、2024年中にはオンライン上での賭博事犯が279人検挙されました。取り締まりは強化されており、検挙者は2022年に59人、2023年には107人と年々増加しています。
今年はお笑い芸人の関与が話題となりましたが、昨年2月には「ストマック」(同12万人)、6月には「勇者トロ」(同9500人)、9月には「寝る前にch」(同7400人)と、インフルエンサーの逮捕も続いています。
そんな中でも特筆に値するのが、昨年9月に常習賭博ほう助の疑いで逮捕された「卯月ちゃんねる。」(同2300人)という女性YouTuberです。この女性はベラジョンと契約を結び、プレイ動画を1本投稿するごとに約7万円を広告費として受け取っていたとされていました。事業者と契約を結び、表向きは投稿動画という形でオンラインカジノに勧誘し、常習賭博をほう助していた手口での逮捕は、全国初のケースとされています。
常習賭博ほう助で逮捕者が出た後も、ラファエルの動画は公開され続けていた
ラファエルが公式アンバサダーに就任していたのは、卯月ちゃんねると同じベラジョンです。就任したのは2022年3月で、警察庁がオンラインカジノは違法だと明言する2022年10月より前ということになります。
朝倉未来は警察庁の明言後、1週間以内にオンラインカジノの動画をすべて非公開としましたが、ラファエルの動画は掲載され続けており、卯月ちゃんねるが2024年9月に逮捕された時点でも、まだベラジョンの公式チャンネルにはラファエルの動画が掲載されていました。
現在ではこれらの動画は非公開となっており、いつ消されたのかは不明です。ただしユーチュラ調べでは、2025年2月20日から25日にかけてベラジョンチャンネルの30本の動画が非公開となっていることから、このタイミングだった可能性が高そうです。ちなみに、令和ロマンのくるまが、過去にオンラインカジノに手を出していたことを認めて謝罪したのは2月15日。2月22日には「デイリー新潮」が、くるまの件とともに、ラファエルについて記事で取り上げていました。
2022年10月に警察庁が違法性を明言した後も、ラファエルの動画は2年以上にわたって公開され続けていました。警察庁の資料によると、ベラジョンは日本からのアクセスが96.18%を占めており、日本向けサイトといっても過言ではありません。少なくない視聴者がラファエルの動画経由でベラジョンを利用したと思われますが、ラファエルからはこの件について一切の言及はありません。
9月5日、コレコレは「SNS活動を自粛する」と発表して大きな話題となりました。これは実際には話題づくりのための“ネタ”でしたが、コレコレは同日実施した生配信の中で、ラファエルから心配のメッセージが届いたことを明らかにしています。そこでラファエルは「警察関係なら強いパイプもあるので、理不尽に困ってるようでしたら相談できるので言ってくださいね」と申し出ていました。

記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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