竹田麗央、山下美夢有、西郷真央ら日本勢も多数候補 ツアーの“年間女王”は一体どう決まる?【米女子、いざ終盤戦へ!】
米国女子ツアーもいよいよ終盤戦に差し掛かり、“年間女王”をかけたポイントレースも気になるところ。そこで、改めて女王の仕組みをおさらいし、さらに現在のポイントレースの動向をチェックしよう。
そもそも年間女王はどのようにして決まるのか。それは、最終戦の「CMEグループ・ツアー選手権」で優勝すること。ただし誰でも最終戦に出場できる、というわけではない。
出場条件は、最終戦前週に行われる「アニカ・ドリブン by ゲインブリッジ at ペリカン」終了時点で、ポイントランキング60位以内に入っていること。つまり、最終戦に出場できなければ女王の道は閉ざされるが、出場さえすれば仮にランキング60位だったとしても、戴冠の可能性があるというわけだ。ちなみに昨年の最終戦はジーノ・ティティクル(タイ)が制し、ツアー史上最高額となる優勝賞金400万ドル(約6億2000万円)を手にした。2021年大会では畑岡が単独2位となり、年間女王にあと一歩まで迫っている。
そのポイントの仕組みは、通常のトーナメント優勝者に500ポイント(pt)、メジャーでは650pt…というように順位に応じてポイントが与えられる(※ダブルス戦の「ダウ選手権」のみ優勝で410ptに設定されている)。そして、最終戦ではそれまでに獲得したポイントが“リセット”され、全員が横一線でスタート。大会優勝者が女王の称号を手にする。
他のツアーの例を挙げると、米国男子ツアーも同様で、年間ポイントレース上位70選手が全3戦のプレーオフシリーズに進出。そこからふるいにかけられ、第2戦には同50位までが進み、同30位までが出場する最終戦を制した選手が年間王者に輝く。
では、現在の米国女子ツアーのポイントランキング動向はどうなっているのか? 世界ランキング1位のティティクルが首位、続いてミンジー・リー(オーストラリア)が2位に続くが、ここから日本勢が上位を占める。
3月の「ブルーベイLPGA」で米ツアーメンバーとして初優勝を飾った竹田麗央が3位。メジャー最終戦「AIG女子オープン」(全英)を制した山下美夢有が4位につける。同じくメジャーの「シェブロン選手権」で勝った西郷真央が5位に位置している。さらに、今季初優勝を挙げたルーキーの岩井明愛と岩井千怜がそれぞれ10位と13位。古江彩佳が18位、勝みなみが37位、畑岡奈紗が48位に入り、ここまでが現時点での最終戦進出圏内の日本勢となる。
一方、馬場咲希(65位)、吉田優利(69位)は圏外に位置。渋野日向子(101位)、笹生優花(124位)、西村優菜(138位)は上位80位以内が得られる来季シード圏外という状況だ(笹生は昨年の全米女子オープン優勝で複数年の出場権を確保済み)。来週の「クローガー・クイーンシティ選手権」(11~14日、オハイオ州)終了時点のポイントランク上位者しか出場できないアジアシリーズが10月から始まる。その出場権獲得のためにも、次戦は正念場となる。
2022年以降の3年間はいずれも日本勢4人が最終戦に駒を進めている。昨季は古江と笹生が海外メジャーを制覇し、古江は平均ストロークNo.1、西郷は新人賞に輝いた。日本勢の勢いが増す中、悲願の年間女王タイトルホルダー誕生への期待が高まっている。
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