薄氷の予選通過から1600万円をゲット “破格の特別賞”は2イーグルの長野泰雅が獲得「1人でとりたかった」
<リシャール・ミル チャリティトーナメント 最終日◇3日◇能登カントリークラブ(石川県)◇7142ヤード・パー72>
賞金1600万円がかけられた特別賞「ツアーホール賞」は、長野泰雅が獲得した。特別賞は18番(パー5)の4日間最少スコアの選手が対象(複数均等割)。3日目を終えてトータル3アンダーで7人が並ぶ大混戦だったが、この日イーグルを奪った長野が抜け出して賞金を独り占めした。
3日目を終えて石川遼、河本力、出水田大二郎、長野泰雅ら3アンダーに7人が並んでいた。34位タイの長野は“裏街道”の10番から2組目のスタート。1組前で回る出水田がバーディを奪ったのを確認すると「1人で取りたかった。ピンしか狙っていませんでした」と果敢に攻めた。
右ラフからピンまで250ヤードほどの2打目で2Uを振り抜くと「めちゃくちゃナイスショットだった」とピン方向に飛び、2メートルに2オン成功。きっちり沈めてトータル5アンダーとした。この日、18番でイーグルを奪ったのは長野のみ。ここぞの勝負強さを発揮した。
“クラブハウスリーダー”でホールアウトすると、「ドキドキしながら」後続を待っていたが、独り占めが決まると「めちゃくちゃうれしかったです」と笑みを浮かべた。1600万円の使い道は「時計を持ってないので、時計が欲しいですね」と高級時計の購入を示唆した。
振り返ってみると初日は3メートルを沈めてイーグルを奪い、「ツアーホール賞」の首位に立ち、スコアも「68」で29位タイ発進。しかし、アウトスタートの2日目はスコアを伸ばせず17番を終えてトータル4アンダー。予選通過ラインを下回っていたが、18番で会心のバーディで予選通過を決めて、特別賞の権利を死守していた。
「予選通れてよかったです。あのバーディは大きかった。こういう賞があるとモチベーションになりますし、選手がみんなアグレッシブになって盛り上がると思います。きょうは上位進出が難しい中でも必死に攻めました」と上位進出の望みが薄くなっても高いモチベーションを保てることができた。この勝負強さを武器に、次は初優勝を目指していく。(文・小高拓)
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