市川紗椰流の「ChatGPT」の使い方は"落語風"に?「江戸っ子ノリもポイント高い」
ChatGPTに自分の宣材写真を犬化してもらおうとしたら、見放された
『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は市川流のChatGPTの使い方について語る。
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今や当たり前の存在になったChatGPT。人によって活用法が全然違うのも面白さのひとつですが、市川流の使い方を公開します。
まずは情報処理系の使い方ですが、私は質問の答えをよく「落語風」にまとめてもらってます。これが、とにかくわかりやすい! 随所に入ってくる"江戸っ子ノリ"もポイント高い。特に時事ネタの要約とかがオススメですね。
例えば「トランプの関税政策の狙いと、主要国の対応や予想される影響を落語風で」とか。わかりやすい物語調で、各国のキャラが誇張されていて理解しやすいんです。
実際にやると、「へい、毎度ばかばかしいお話をひとつ。時は令和、所はアメリカ。主人公はトランプさん―いや、大統領ですぜ。髪が金色で、態度が金ぴか。"アメリカ・ファースト"なんて看板掲げて、世界をぐるりとにらみ回す」なんて具合に始まります。
「狙いかい? ひとつ、貿易赤字を減らしたい。ふたつ、製造業をアメリカに戻したい。みっつ、交渉で相手をビビらせて、条件をのませたい。関税ってのはまあ、言ってみりゃ"にらみ合いの道具"だ。『これ以上やったら、お宅の牛肉にも関税かけるよ』って脅しかけりゃ、『ちょ、ちょっと待ってくださいよ旦那!』ってなるのを期待してる。
で、他の国はどうしたかって? そりゃもう、黙っちゃいませんよ。中国『へいへい、ウチの製品に関税ですか。なら、そっちの大豆にも税金かけますよ』。EU『ワインとチーズには触らんでください。タリフ(関税)にはタリフを』。日本『えーと、静かに避けて......交渉の場に誘導、誘導』。
各国が応戦して、関税合戦。まるで町内の餅つき大会で、『ウチのきねのほうが太いぞ!』って言い合ってるようなもんですな」と、チャキチャキ感を忘れずに、一連の大まかな流れをざっくり解説。
「バカでもわかるように説明を工夫したところで」という、エンタメ色強いバージョンですかね。事柄のニュアンスは排除されてることを理解した上でお試しあれ。AI特有の不謹慎なところは大目に見てあげてください。時事や歴史以外に、いまさら聞けない一般常識な疑問にもオススメです。
まったくためにならない遊び方が、犬の人間化/人の犬化の画像生成。金髪の友人は服を着たゴールデンレトリバーになり、ひげモジャが特徴なうちのお犬さまはメガネのおじいちゃんになりました(なぜメガネ。でも、おじいちゃんのセーターの色は、お犬さまそっくり)。
集合写真に入ってほしいと思い、私を含む5人+1匹の写真で「犬だけ人間化」とお願いしたところ、お犬さまはかわいらしい女の子になりましたが、なぜか人間もヒスパニックぽい顔つきになり、5人中3人が知らない帽子を着用させられてました。調整を加えると、急にひとりしゃがんだり、お犬さまが巨大化したり、予期せぬ互換に爆笑します。
この、あと一歩なクオリティや不安定さが絶妙! たぶん、AIは今が一番面白い。さらに進化したら、こういうツッコミどころのある画像は出てこないでしょう。いつか振り返って「あの頃は楽しかった」と懐古するだろうこの貴重な進化の過程を、皆さんも楽しんでください。
●市川紗椰
1987年2月14日生まれ。米デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』が好評発売中。ChatGPTに「あなたのことを、なんて呼べばいい?」と聞いたところ、「よしお」って言われて戸惑ってる。公式Instagram【@sayaichikawa.official】
記事提供元:週プレNEWS
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