F1大好きな25歳 古家翔香が自己ベスト『66』で“初ポールポジション”奪取「明日も伸ばしたい」
<大東建託・いい部屋ネットレディス初日◇24日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡)◇6503ヤード・パー72>
7度目の挑戦で昨年のプロテストに合格した25歳の古家翔香が8バーディ・2ボギーの「66」で回り、首位タイと最高のスタートを切った。
圧巻だったのはピン手前7メートルをねじ込んだ13番パー4からの5連続バーディ。15番パー4は残り140ヤードの2打目をピン奥1.2メートルにつけ、17番パー5は3メートルをしっかり沈めた。インから出た前半の9ホールは「30」。ハーフ自己ベストの快進撃に足取りも軽かった。
「はい、前半はすごかったです。長いパットが何回か入ってくれました。(下部ツアーの)ステップとは雰囲気が違うし、暑かったけど、楽しかったです」
3月の「Vポイント×SMBCレディス」以来となったレギュラーツアー。暑さが一段と厳しくなった午後組で回ったが、充実のラウンドに流れる汗も心地よかった。
東京五輪銀メダルの稲見萌寧らと同じ1999年度生まれ。プロテスト合格には時間を要したが、2020年からプロとして活動し、日本ゴルフ協会(JGA)が主催する同年の「日本女子オープン」がプロデビュー戦だった。22年にはティーチングプロA級の資格を取得。翌年1月1日付で念願の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)会員に。その年の「日本女子オープン」で53位、昨年は9位に入って注目を集めた「ソニー 日本女子プロ選手権」など2試合に出場した。
努力が実を結び、ようやく手にしたツアープロの肩書。だが、喜びに浸ったのは、そのときだけ。苦労してきた分、生き残りをかけた勝負の世界の厳しさは知っている。「プロテストに合格したときは、すごくうれしかったけど、これからはツアーで生活していかないといけない。頑張らないと、という思いでやっています」。首位に6人が並び、2打差に30人がひしめく大混戦の暑くて、熱い夏の陣。「スコアを伸ばさないと予選通過もできない。一生懸命、ホント、そこは頑張りたい」と表情を引き締めた。
趣味は自動車レース最高峰のF1。「あの臨場感、スピード感がたまらない。数年前から結構見ています。まだ実際に見たことがないので、いつか絶対に行こうと思っています」。F1に例えるなら初日はポールポジションを獲得。「明日もしっかり伸ばしていきたい。4アンダーが目標です」。ポールトゥウィンのゴールに向け、アクセルを踏み続けていく。(文・臼杵孝志)
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