渋野日向子が4試合ぶり60台 復調へ大事な分岐点「本当にあしたの頑張り次第」
<ISPS HANDA スコットランド女子オープン 初日◇24日◇ダンドナルド・リンクス(スコットランド)◇6538ヤード・パー72>
スコットランドが渋野日向子にとってのターニングポイントになるのだろうか。海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)を翌週に控える前哨戦で、6バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「69」をマーク。個人戦では4試合ぶりの60台で、3アンダー・17位タイと好発進を切った。
「不安のなかで回ってましたけど、その不安に勝つしかない。強気なショットはよく打ててましたね」。練習日では球が左右に散り、ドライビングレンジで長い時間を過ごしていたが、糸口をつかんだ。
「練習は試行錯誤しながら打っていた。ようやく昨日、“こういう感じかも”っていうのをちょっとだけつかんだ。これが試合でできれば、という状態でスタートすることはできました」。風が吹く午後スタートだったが、前半14番パー5でバーディが先行。17番をボギーとしても、18番パー5では2メートルにつけてバウンスバックを決めた。
ただ折り返し直後の1番では、ガードバンカーでうまく足場を作れず。「空振りになりそうで危なかった」と、脱出に2打を要してダブルボギーを喫した。「ああ…とはなったけれど、ここ最近にしてはショットが悪くなかったから、またチャンスにつければいいって思えるマインドになれた」。きょうの渋野はひと味違った。
そこから3バーディを奪うと、最終9番ではウェッジでピンハイ2メートルにつけてバーディ締め。最近は眉間にしわを寄せてグリーンを下りるシーンも多かったが、きょうばかりは目尻を下げた笑顔をのぞかせた。
直近はメジャー2つを含む4試合連続予選落ち。「今までは失敗を怒りに変えてプレーできていたけど、最近は沈みに沈んで、なかなか戻ってこられず…。過去の自分に戻るじゃないけれど、ちょっとでもそれを思い出しながらできたらいいなと思って」。ドライバーをはじめとしたクラブを最後まで力強く振り抜き、ウェッジでチャンスを演出。「自分らしいボールが飛んでいた」とうなずいた。
悪い流れを断ち切れそうな一日を過ごすことができた。だからこそ、気持ちはより引き締まる。「どこかで頑張らないと沈んでいく一方だった。とりあえず1日はいいゴルフができた。本当にあしたの頑張り次第。ちょっとでもいい感覚で18ホールを回れたから、寝て忘れないようにしたいです」。最後はお茶目にシブコ節。週末行きをかけたあすが、まずはひとつ目の正念場になる。(文・笠井あかり)
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