盗難被害を乗り越えて「起こったことは仕方ない」 松山英樹が“急造タッグ”で2位発進
<フェデックス・セントジュード招待 初日◇15日◇TPC サウスウィンド(米国)◇7243ヤード・パー70>
2週前のパリ五輪で歓喜のメダル獲得から、その後まさかのトラブルが発生。何かと“騒がしいなか”迎えたプレーオフシリーズだったが、松山英樹は首位と1打差の2位発進と、雑音を吹き飛ばす活躍をみせた。
2打目を池に落とした3番パー5でボギーが先に来たものの、すぐさま4番パー3で1.5メートルにつけてバウンスバック。そこからは14番からの3連続など16番までに7つのバーディを奪った。7番は7メートル強のパットを沈めて、スコアを伸ばしたのだが、ここは「思ったところに打って、思ったよう転がって外れたら仕方ないなと。入ったのでよかった」と手応えも十分だった。
メダル獲得のよろこびから一転、パリ五輪後には盗難被害にあった。経由地のロンドンで食事などをしていた際、窃盗集団の標的になりバッグを持ち去られた。そのなかには松山の財布もあったのだが、早藤将太キャディと黒宮幹仁コーチに関してはパスポートを失うことに。そのため2人は一時日本に帰国し、米国の査証待ちをしている状況に陥っている。
これもあって今週はチームがバラバラになる“2次被害”も。そこで田渕大賀キャディと急きょタッグを結成し、年間王者がかかる舞台の初戦を戦うことになった。現在は「将太とコーチがいつ(米国に)入って来られるかわからないですけど、起こったことは仕方ない。早く元通りのチームでプレーできるようにしたいなと思っている」と、再合流を待ちながら、最善を尽くしている。
ただ田渕キャディは久常涼を支えていたこともあり、知らない仲ではない。「(ラインの読みが2人で)合っていないところも多少はあったけど、それは仕方ないこと。でも新鮮な感じでできたのは良かった」。息を合わせながら戦い、この日の「65」という結果につなげた。
ラウンド後にはこの事件に注目した海外メディアからも質問が集中。「盗られたことに気づかなかった。将太が誰かに話しかけられて、20秒くらいでやられているし、追いかけていってもおそらく、誰が誰かは分からなかった」など状況も自らの口で説明した。そこでは「将太と初めて組んだときもこんな感じだったなと思い出しながらできた。こういう感じでできれば将太と喧嘩することもないんだろうなって思いました(笑)」と、吹っ切れたような笑みものぞかせる。
「バラバラになってもやることは変わらないし、コーチとは連絡も取れている。キャディが変わって、任せっきりだったものが、自分でやることになったというだけで、やることは変わらない」
プレーオフシリーズは、得られるポイントも優勝で2000ptなど通常の4倍と大きい。今大会には70人が出場するが、ここから2戦目が50人、そして最終戦は30人と絞られていく。松山はランキング8位で年間王者を決める戦いに入ったが、最終戦はこのランキングに応じて振り当てられるスコア(1位=‐10、2位=‐8…)を持ってスタートする。“逆転王者”に近づくためにも、1つでも上の順位を目指したい。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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