“ヒヤリハット”からショット・イン・イーグル 岩井千怜が週末に急浮上「ゴルフは諦めなければ…」
<アムンディ・エビアン選手権 最終日◇13日◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6504ヤード・パー71>
左ドッグレッグで、2打目から打ち上げになる17番パー4。残り114ヤード、せり出す木がやや気になる状況だった。左足上がりのライからピッチングウェッジで放った岩井千怜のボールは、バックスピンがかかりそのままカップに吸い込まれた。「打った感触が良かった。フェースの入りも音も、全部完ぺき。気持ち良かった」。ギャラリーからの声援に応え、手放しで喜んだ。
その一方で、ティイングエリアではヒヤリとする場面も。16番パー3ではピン右1メートルにつけてバーディを奪ったのだが、その際、なんと15番のピンポジションと“勘違い”していたことを恥ずかしそうに明かした。
15番も16番と同様に、右手前から左奥に伸びていくようなグリーン。15番のピンポジションは右から4ヤード、手前から15ヤードで、16番は右から4ヤード、手前から14ヤードとほぼ同じだった。「1ヤードしか変わらなくて、奇跡的に助かった。ホッとしました」と苦笑い。16番は手前に池が構えており、もし大きく間違えていれば、トラブルになっていたかもしれない。
2日目には3つのダブルボギーを叩きながらも、トータル1オーバー・53位タイで辛くも予選を通過。裏街道だった3日目は「67」、最終日は1イーグル・5バーディ・2ボギーの「66」をマークし、トータル8アンダー・14位タイまで浮上した。「ゴルフは諦めなければ何が起きるか分からないスポーツ。改めて感じました」。気持ちを強く持ち、72ホールを戦い抜いた。
今回は2年ぶり2度目の出場。スポット参戦だった前回は予選落ちに終わったが、今年は米ツアー優勝者として注目組入り。予選ラウンドは世界ランキング1位のネリー・コルダ(米国)、地元フランス出身のセリーヌ・ビュティエと同組で、大ギャラリーに囲まれた。「ネリーさんと回ったのはすごく自信になった。思い出に残る試合です」と充実感をにじませた。
このあとはオープンウィークを挟み、スコットランド大会、そしてウェールズ開催のメジャー最終戦「AIG女子オープン」(全英)とリンクスでの2連戦が待つ。「上位争いがしたい。いいイメージを持って臨みたい。タフな戦いになるけれど、今までの経験を生かして頑張ります」と気合いを込めた。(文・笠井あかり)
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