驚異の343ydドライブ! 16歳の飛ばし屋・後藤あいが北海道でも魅せた
<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 最終日◇13日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6688ヤード・パー72>
16歳のアマチュア・後藤あい(兵庫・松蔭高2年)が、初めての北海道でも圧倒的な飛距離を披露した。ドライビングディスタンス計測ホールの6番パー5では、4日間平均で323ヤードを記録し、アマチュアながら1位に輝いた。
「飛距離にそこまでのこだわりはないけど、距離が出れば次は短いクラブで打てる。そこはアドバンテージかなと思っています」
ラウンド別では初日が322ヤード、2日目が315ヤードでともにトップ。3日目は312ヤードで3位だったが、最終日は2バウンド目がカート道ではねる幸運もあり、驚異の343ヤードをマークした。6番に限れば、4日間平均で2位の山城奈々に20.5ヤード差をつける圧勝だった。
167センチ、62キロとバランスのとれた体から生み出されるビッグドライブで、ツアー関係者からの注目も急上昇。5月の「リゾートトラスト レディス」でツアーデビューし、地元・神戸で開催された2試合目の「宮里藍 サントリーレディス」で初の予選突破を果たした。そのときのドライビングディスタンスは平均258ヤードで堂々の4位。工藤遥加、神谷そら、穴井詩といったツアーを代表する飛ばし屋たちに一歩も引けを取らない飛距離を見せつけた。
30位から出た最終日は「77」と崩れ、トータル3オーバーの50位タイに後退した。アプローチ、パッティングと小技に課題を残すが、それも大きな伸びしろだ。予選ラウンドはパットの名手・青木瀬令奈と同組で回り、「パットも、アプローチもすごくうまかった。見ているだけで勉強になりました」と目を輝かせた。決勝ラウンドは体調を崩した影響もあり、「すごく疲れました」とスコアを落としたが、「少しずつ成長している実感はあります。2打目以降がヘタなので、しっかり練習してうまくなりたい」と話した。
出場したツアー3試合でキャディを務めた石井雄二コーチも、「ツアーでも十分に通用する力があることは分かった。課題もいっぱい見つかりました」と無限の可能性を秘めた16歳に期待を寄せる。ヘッドスピードは47m/s前後、ボール初速は70m/s前後と女子では驚異の数値をたたき出す。穴井詩も指導する石井コーチの「気持ち良く振ることが一番。無茶はダメ。まだ成長期なので、負荷をかけたトレーニングもほとんどやらせてこなかった」という方針のもと、のびのびと成長を続けている。
次戦は下部のステップ・アップ・ツアーに出場予定。今後のレギュラーツアー出場は未定だが、「チャンスをいただければまた挑戦したいです」。高校2年生のためプロテストは来年。次代のエース候補は規格外のドライバーショットを武器に、さらに進化を続ける。(文・臼杵孝志)
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