将来が不安な人ほどスマホで金融サービスを使う?利用傾向に見えた意外な関係
スマホ1台あれば写真撮影から音楽視聴・動画視聴・読書・ゲーム・決済までさまざまな機能が集約されており、便利な時代になった。なかでもポイント決済や電子決済、ネットショッピングやインターネットバンキングなどの金融関連サービスをスマホでどれだけの人が利用しているのだろうか。モバイル社会研究所では、2025年2月、15歳~79歳の男女7,371人を対象に「スマートフォンでの金融関連サービスの利用状況」について調査を実施したので見ていこう。

インターネットバンキング・証券サービスは男性の利用率が高い

スマホでの金融関連サービスにおける利用率の調査結果では、ポイント決済・電子決済・ネットショッピングの項目で、ほとんどの年代で利用率が約半数を超えており、男女の差もさほど見られなかった。一方、インターネットバンキングは30代~60代の男性が約半数利用しており、証券サービスは20代~40代の男性が3割以上の利用率となった。インターネットバンキングと証券サービスはいずれも女性よりも男性のほうが利用する割合が高い傾向にあるようだ。また、家計簿アプリでは20代~30代の利用率が高いものの、各年代で性別による大きな差は見られなかった。
将来的な金銭面への不安がある人のほうが金融関連サービスの利用率が高い傾向に

「将来的な金銭面での不安があるかどうか」の違いによって、スマホでの利用状況に違いがあるかを調査したところ、ポイント決済・電子決済・ネットショッピングの項目では、10代~50代で「不安あり」と回答した人のほうが利用する割合が高い傾向にある。これらのサービスは、購買行動や消費行動と関連すると考えられ、消費が盛んであるために金銭面での不安が生じている可能性や、ポイント活用やネットショッピングで少しでもお得に購入したいという意識があることが読み取れる。
インターネットバンキングや証券サービスの項目では、特に30代で不安がある人のほうが利用する割合が高いが、証券サービスでは、50代~70代では「不安がない人」のほうが利用率が高くなっている。ネット証券を活用し資産形成をすることによって金銭的な不安感が減少している可能性が推察される。
また、家計簿アプリでは10代~30代で不安がある人のほうが4~8ポイント程度高く、金銭面での不安がサービスの利用を促進している可能性が考えられる。
金銭面での不安を減らすために、ネット証券などを活用して長期的な資産形成を考えていけるとよいのかもしれない。
出典:【モバイル社会研究所】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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