「鑑定団」の前説を32年!「賞レースは若手のものだと思っていた…」はりけ~んずが「THE SECOND」に挑んだ“本当の理由”
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イチオシスト:イチオシ編集部 旬ニュース担当
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1990年に結成し、35年!「THE SECOND ~漫才トーナメント~2025」(※芸歴16年以上の漫才師による大会)でベスト4まで勝ち進み、話題沸騰中のはりけ~んず(前田 登・新井義幸)が、32年間にわたってやり続けているのが、「開運!なんでも鑑定団」(毎週火曜日夜8時54分)の前説だ。
そんな2人が、7月8日(火)の放送で、満を持して依頼人として登場! 前田が大切にしている「ロレックス エアキング」を鑑定してもらう。果たして気になる鑑定額は……?ぜひ放送で確認を!
【動画】「開運!なんでも鑑定団」最新回
「テレ東プラス」は、前説後のはりけ~んずを取材。彼らにとって「鑑定団」はどのような存在なのか、「THE SECOND」でどう人生が変わったのか、赤裸々に語ってもらった。
「了解は得てないですけど、『鑑定団』のネタ入れました(笑)。バレへんやろ!と」(前田)
――はりけ~んずさんは「開運!なんでも鑑定団」の前説を32年続けています。
前田「最初は極楽とんぼさんがやってて、極楽さんが行けない時に、僕らがピンチヒッターに入るっていう形だったんですよ。当時はスーパーやデパートの営業などでネタを見せることが多かったので、『鑑定団』のお客さんにも合わせられるだろうという感じで」
新井「まさか30年以上続くなんて思ってもみなかったんですけど、何より、ここまで続いている番組がすごいです。実はスタッフさん含め、鑑定士の中島(誠之助)先生と北原(照久)先生と僕ら以外、メンバーが変わってますから」
前田「かつての中島先生は、スーツ姿でしたからね(笑)。あと、コロナ禍の時は、3年間お客さんを入れなかったので、もちろんその時は僕らの前説もなくなるわけで…。何せ32年間、収録がある土曜日はずっとスタジオに通っていたので、コロナ禍の時は違和感がありましたよね。
だから3年ぶりに客入れが復活して、プロデューサーから連絡をもらった時は、ものすごくうれしかったです。“忘れられてなかった!”と思いました(笑)。
この時代に前説を使ってくれる番組も少ないし、いつ切られてもおかしくない存在なのに、戻していただいて…ありがたかったです」

――「THE SECOND」放送当日は、局を越えて「鑑定団」の公式Xがお2人に応援メッセージを贈っていました。
前田「ありがたかったです。愛を感じました」
新井「一緒に盛り上げてくれて、応援してくれて…」
前田「MCの福澤(朗)さんも見てくださって、ここまでしてくれる番組、他にはないですよ!」
――「THE SECOND」のネタにも、「鑑定団」のエピソードを入れていましたよね。
前田「了解は得てないけど、入れました(笑)。“バレへんやろ~”思うて。まさか、『鑑定団』の関係者が見てくれるとは思わなかったんで」
新井「実は予選のネタに入れたんですけど、ウケが良かったんですよ」
前田「爆笑問題さんのラジオに出た時も、太田(光)さんが『あそこが一番面白かった!』と言ってくださって、中島先生に怒られなくて良かったなと(笑)。
中島先生が見たら、怒られると思ってたんですよ。“中島先生、見ぃひんやろ!”と思ってたら、先生『録画して見るから!』『見るんか~い!』って(笑)。
で、グランプリファイナル(以下、ファイナル)の放送が終わって、『鑑定団』の収録に行ったら『見たよ!』と。“うわっ、怒られる!”と思ったら、一言『俺は87歳だ』と。僕、本番のネタで『84歳』言うたんですよ。若くサバ読んだから許してくれた(笑)。
他の先生も『頑張れ、頑張れ!』言うてくれたし、客入れの会社の人も、偶然スタジオで一緒になったら、わざわざ握手しに来てくれて…。『鑑定団』の関係者にはいっぱい世話になりました」
――お2人にとって「鑑定団」の前説はどのような存在ですか?
前田「前説は、普通に考えると若手がやって、そのうち売れてスケジュールがなくなって卒業して、次の若手が入ってくるみたいな感じなんですよね」
新井「でも僕らは、単純にスケジュールが空いていたので…(笑)」
前田「僕らから降りる理由はないですし、先輩(今田耕司)がやってる番組ですし。『THE SECOND』でも助かったのは、前説で新ネタを試せるんですよ。新ネタを“どんな感じかな”って試せるので、僕らとしても、この前説は大事。ファイナルに残れたのも前説のおかげで…」
新井「実は、前説1本やってからお台場に行ったんですよ。1回やるとほぐれるんです」
前田「予選もファイナルも『鑑定団』の収録日と被ってて、ジンクスになりましたね」
新井「あと、最近少し変わりましたけど、昔の『鑑定団』のお客さんは常連さんが多くて、皆さんに会うのも楽しみでした。お客さんの方が僕たちの家族構成まで知ってるような感じで(笑)」
前田「(ちゃんと食べられているか)心配して、差し入れくれはったりね」

――7月8日(火)の放送では、いよいよ依頼人として登場します。前説の時とは違いましたか?
前田「全然違いました~(笑)」
新井「出演すると聞いた時は、めちゃくちゃうれしかったですね」
前田「前説の時は、いつもカメラが反対向いているけど、あの日はこっち向いてましたからね(笑)」
新井「夢が一つ、叶ったなと」
――「ロレックス エアキング」を鑑定してもらったそうですね。
前田「親父の形見みたいなものなんです。そんなたいそうなものじゃないですけど、唯一、出せそうなのがそれだけだったので。ドキドキしました」
新井「これも、ファイナルに残れたご褒美です」
前田「ホンマは『優勝したら』みたいな話だったんで、“優勝できなかったからないやろう~”と思ったんですけど、ありがたいことにお話をいただいて」
新井「『鑑定団』は、本当に優しい(笑)」
――やはり「THE SECOND」で、人生は変わるんですね。
前田「あれからちょこちょこテレビの仕事が入ってますし、スケジュール的に言うと、少し変わりました。ベスト4でここまで変われたので、優勝したら…だって、優勝したツートライブは“今も休みがない”言うてるんで」
「感動させにいったわけじゃなく、笑かしにいったのに…」(新井)
――「M-1グランプリ」では出場資格の壁があり、はりけ~んずさんは、長きにわたり予選MCを担当しています。2023年に「THE SECOND」が始まり、今回で3回目の出場となりますが、すぐに「チャレンジしよう!」という気持ちになりましたか?
前田「正直最初は“出たい”と思わなかったんですよ。結成16年以上の芸人いうても、僕らその時点で33年とかだったんで、“若手の賞レースや。縁ないんやろうな~”思うてて。でも会社から『どうや?』と言われて、締め切り2日前に『出ようか』となったんです」
新井「僕たちの同世代は、あまり出てなかったというのがあって」
前田「浅草の方は出てたみたいなんですけど、吉本の僕らぐらいのキャリアの芸人は、あまり出てなかった」
新井「1回目も2回目も予選落ちで、今回やっとファイナルまでいけたので、いけるとこまでいければなと」

――芸歴を重ねてきたお2人にとって、賞レースはどのような存在でしたか? “若手が挑戦する場”という認識が強かったのでしょうか。
前田「そうです、本当にそうです。35年やってきて、20年も下の相手と闘って“なんでこんなに緊張して、ネタやらなアカンの?”とは思いましたよね。本来は“師匠”と呼ばれるくらいの年ですから(笑)。でも、ザ・ぼんちさんもいらっしゃいましたし…」
新井「(結成して)54年目ですからね」
前田「あと僕ら、長いことやってますから、“面白いネタいっぱい持ってるでしょ?”と思われがちなんですけど、コンプライアンスで使えないネタがぎょうさんあるんですよ(笑)。フレーズとかアカンやつもあるんで、時代に合わさなしゃあないんで」
新井「結構ネタの練り直しはやりましたよね」
――周りの芸人さんの反応はいかがでしたか?
前田「『感動した』とか『カッコよかった』『うれしかった』とか。特に大阪の若手の子らは、僕らの漫才をあまり見たことがないんで、お世辞だと思うんですけど(笑)、『はりけ~んずさんってあんなに面白かったんですね!』みたいなことを言うてくれて。寄席でも声をかけてくれて、うれしかったです」
新井「一度も会ったことがない子が『感動しました!』と言ってくれて…けっこう声がけしてもらいましたね」
前田「ただ東京の芸人は、『感動しました』『カッコよかったです!』って言いますけど、『面白い!』って言うてくれたやついないんですよ!(笑)」
新井「感動させにいったわけじゃなくて、笑かしにいったのに…」
――それこそ「M-1グランプリ」予選会のMCとして、今までたくさんの王者を見送ってきたわけじゃないですか。見ている側も、“はりけ~んずは、闘う道を選んだんだ!”と思ったら、勝手にグッときてしまう…そういうところはありましたよね。
前田「だから、囲碁将棋をはじめ、後輩たちは違和感を感じたみたいですよ。今回はMCじゃないので」
新井「東京吉本で残ったのは、僕らと囲碁将棋だけだったからね」
前田「大阪組は、ほぼしゃべったことがない芸人ばっかりでした。あと、ベスト4に進んで何よりうれしかったのは、今田さんにご褒美でお食事に連れて行っていただいたこと。『鑑定団』でもトークのコーナーで僕らのことをイジっていただいて、本当にありがたかったです」
――今回の賞レースでさらに注目度が高まりましたが、漫才への向き合い方に変化はありましたか?
前田「みんなすぐ『来年どうします、来年どうします?』って、一応シード枠をいただいてるんでね。ネタを2つ消化しちゃったんで、またあれぐらいのを2つ作らなアカン!(笑) だから『鑑定団』の前説は、今も変わらず大事です。前説がなくなったら、調整する場がないので」
新井「結成した時から、ネタをやっていくことはブレなかったし」
前田「それは今後も変わらないですよね。何たってやることないですから(笑)。なのでネタは変わらず作っていきたいです。来年『THE SECOND』があるかどうかはまだ分からないけど、『鑑定団』の前説はやり続けないと」
新井「やっぱり、やり続けるって楽しいと思います」
前田「賞レースって何があるか分からないし、もしも来年の『THE SECOND』に、大阪からザ・ぼんちさんクラスの師匠や僕ら世代の芸人が出てきたら、皆さんに与えた影響の大きさを感じますよね。また来年、楽しみたいです!」

【はりけ~んず プロフィール】
メンバー:前田 登、新井義幸。1990年に結成。漫才、テレビ出演、ライブなど幅広く活動。「開運!なんでも鑑定団」の前説を32年にわたり務めている。ベテラン漫才師の大会「THE SECOND ~漫才トーナメント~2025」でベスト4に進出。
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記事提供元:テレ東プラス
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